文壇高円寺

2020/06/30

戦中の白鳥

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『文学・昭和十年代を聞く』(勁草書房、一九七六年)という本がある。  中島健蔵は戦前の反ファシズム、リベラルの勢力がいかに切り崩されていったかについて語っている。昭和十年代の作家や評論家たちの中には軍国主義に抵抗していた作家もいた。ナチスが共産主義や性関係の書物を焚書している噂...
2020/06/26

才能の貯金

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 先日、昭和十二年の『杉並區詳細圖』を購入し、木山捷平の高円寺時代の住所を調べた。  杉並区馬橋四の四四〇。高円寺駅と阿佐ケ谷駅の北側のちょうど真ん中あたりだ。わたしが二十代半ばごろ、高円寺で住んだ三番目のアパートの近くでもある。  河盛好蔵著『文学空談』(文藝春秋新社、一...
2020/06/24

いい日

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 仕事部屋兼書庫の引っ越しからもうすぐ一年になる。  午後一時くらいに起きて冷たいほうじ茶を水筒に入れ、徒歩三分くらいのところにある仕事部屋に行く。テレビもネット環境もないのでずっとTBSラジオを流している。  プロ野球が開幕してひいきの球団はちょっと調子はよくないが、去年...
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荻原魚雷
おぎはら・ぎょらい。1969年三重県鈴鹿市生まれ。1989年秋から高円寺在住。著書『借家と古本』(スムース文庫、コクテイル文庫、品切)、『古本暮らし』『閑な読書人』(晶文社)、『活字と自活』『書生の処世』『日常学事始』『古書古書話』(本の雑誌社)、『本と怠け者』(ちくま文庫)、『中年の本棚』(紀伊國屋書店)、最新刊は荻原魚雷+パノラマ地図研究会『東海道パノラマ遊歩』(ビジュアルだいわ文庫)/編著『吉行淳之介ベスト・エッセイ』(ちくま文庫)、梅崎春生『怠惰の美徳』、尾崎一雄『新編 閑な老人』、富士正晴『新編 不参加ぐらし』(中公文庫)、『新居格随筆集 散歩者の言葉』(虹霓社)/『フライの雑誌』、WEB本の雑誌、毎日新聞などで連載。『sumus』同人。メールアドレスはgyoraiogihara@gmail.com(@は半角に変換)
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