文壇高円寺

2025/08/12

腓返り

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 晴れの日一万歩、雨の日五千歩の日課。猛暑、天候不順で晴れの日一万歩の目標を達成できない日が続く。  後藤明生著『しんとく問答』(講談社、一九九五年)の表題作「しんとく問答」に郷土史散策に向かうカバンの中に地図や街道の本の他、「カロリーメイト」「缶入りウーロン茶」「写ルンです」「...
2025/08/09

立秋

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 庄野潤三著『世をへだてて』(講談社文芸文庫、二〇二一年)を読む。冒頭の「夏の重荷」の初出は『文學界』一九八六年七月(に発表……と同文庫の年譜にある)。庄野潤三は一九二一年二月生まれ、六十五歳のときの随筆である。「夏の重荷」は、福原麟太郎著『命なりけり』(文藝春秋新社、一九五七年...
2025/08/05

雑記

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 月曜、夕方神保町。新刊書店を回る。小泉八雲の本が目立ちはじめる。秋からNHKの朝のドラマが放映されるようだ。八雲の人生論や読書論が復刊されたら読んでみたい。福原麟太郎の随筆にも八雲の名はちょくちょく出てきた。すずらん通りで神田伯剌西爾の竹内さんと会う。神保町の三省堂書店の近況を...
2025/07/29

生の歌

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 そのときどきの自分の関心事と重なる本——そういう本を探そうと年がら年中、古本を買い漁っているのだが、そうそう都合よく見つかるものではない。  すこし前に井伏鱒二著『昨日の會』(新潮社、一九六一年)を西部古書会館で買った。今日は七月二十九日だが、この本に「七月二十三日記」という随...
2025/07/23

十貫坂周辺

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 土曜昼、高円寺の西部古書会館。ガレージのところで『観たい 聞きたい 記録(のこ)したい なべよこ観察隊』(中野区鍋横地域センター、一九九四年)。東高円寺駅、新中野駅界隈をよく散歩するようになって、“なべよこ”もなじみの場所になった。散歩圏の「ご近所本」を見つけると嬉しくなる。同...
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荻原魚雷
おぎはら・ぎょらい。1969年三重県鈴鹿市生まれ。1989年秋から高円寺在住。著書『借家と古本』(スムース文庫、コクテイル文庫、品切)、『古本暮らし』『閑な読書人』(晶文社)、『活字と自活』『書生の処世』『日常学事始』『古書古書話』(本の雑誌社)、『本と怠け者』(ちくま文庫)、『中年の本棚』(紀伊國屋書店)、最新刊は荻原魚雷+パノラマ地図研究会『東海道パノラマ遊歩』(ビジュアルだいわ文庫)/編著『吉行淳之介ベスト・エッセイ』(ちくま文庫)、梅崎春生『怠惰の美徳』、尾崎一雄『新編 閑な老人』、富士正晴『新編 不参加ぐらし』(中公文庫)、『新居格随筆集 散歩者の言葉』(虹霓社)/『フライの雑誌』、WEB本の雑誌などで連載。『sumus』同人。メールアドレスはgyoraiogihara@gmail.com(@は半角に変換)
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