急に暖かくなって睡眠時間がズレる。ちょっと過睡眠気味だ。そういうときもある。
日曜、夕方四時すぎ。西部古書会館。初日に行きそびれ、図書館で借りた寺田寅彦関係の本を読み終わってなかったので、今週はパスしようかなとおもったが、行った。
家を出たら体が勝手に古書会館のほうに向かっていた。しょうがない。
ガレージのところで文庫を見ていたら、『ノーサイド』(文藝春秋)のバックナンバーが積まれている一角があった。「ひょっとしたら」とおもい、足早に近づく。『ノーサイド』の「特集 山本夏彦の『ズバリひとことで言う』」(一九九二年一月号)があった。他にも同誌の老人関係の特集を何冊か買う。ぜんぶ百円。一九九〇年代前半の『ノーサイド』、今読んでも面白い。
『ノーサイド』の山本夏彦特集。著名人の囲み記事に内海好江(漫才師)の「十二年の片思い」というインタビューがあった。好江師匠は新潮の写真コラムのファンだった。
《私達芸人が大切にするのは、間です。その意味でも、先生の文章は勉強になります》
内海好江は一九三六年二月二十三日生まれ(一九九七年十月六日没)。
わたしが山本夏彦に会ったのは一九九五年五月。三十年以上前か。山本夏彦はまもなく八十歳、わたしは二十五歳だった。『室内』編集部に手紙を出して、辻潤の話などを聞いた。わたしが斎藤緑雨と同郷(三重県鈴鹿市)という話をしたら、喜んでいた。
郷里にいたころ、緑雨のことは知らなかった。山本夏彦の本で知った。
帰りぎわ、自分の本を若い人が読んでくれるのはありがたいといったのも印象に残っている。
西部古書会館の後、馬橋公園を散歩した。喫煙所の近くで蠟梅の木を見つける。馬橋公園の蠟梅、元気がない感じだった。