日曜から水曜まで仙台に行ってました。またです。これといった用もなくです。
火星の庭の文壇高円寺古書部の売り上げが交通費と酒代くらいになったので遊びにいきました。
火星の庭の前野さん、書本&cafeマゼランさん、本にゃら堂さんと和民で飲み(本にゃら堂さんが話し上手で、古本屋開業前の話が壮絶で笑わされっぱなしだった)、前野家に泊る。
六月一日からのBook! Book! SENDAIも着々と準備がすすんでいるようだ。
月曜。またというか毎度のことだけど、起きたら、誰もいない。昼二時くらいまで熟睡していた。
本にゃら堂に寄って、火星の庭、それからマゼランに行って、愛子開成堂書店に連れていってもらう。愛子は「あやし」と読む。地名だ。
萬葉堂系列(?)の古本屋で、二階建て、蔵書も十数万冊。
途中、立ちくらみがするくらい、本棚に集中した(もっともまだこれが序の口であることは後に判明)。
そのあとyumboの澁谷さん宅で小宴会。
火曜。また熟睡し、ひとり前野家を出て、火星の庭にむかう。
そのあと秋保温泉のちかくにログハウスの古本屋があるというので連れていってもらう。ゆめの森というアトリエやカフェが何軒か集まっているところにある森遊舎という店。
本だけでなく、衣類、雑貨も販売している。
売っている本も値段も、三十年ほどタイムスリップしたみたいな店だった。一九七〇年代くらいの単行本、文庫、漫画がすべて五十円か百円なのである。
ビックリですよ。しかも客がいなくて、よりどりみどり。カゴいっぱい、四十数冊買ったけど、会計は二千円ちょっと(百円の本もすべて五十円にまけてもらったみたい)。
揃いじゃなかったけど、寺田ヒロオの漫画文庫もありました。
大満足。もう心おきなく東京に帰れるなあとおもっていたら、前野さんが、もう一軒、大きなリサイクルセンターでも古本が売っているというので、その店にも連れていってもらった。
こんどは全品、定価の二〇%で販売だという。こちらも一九六〇年代から八〇年代くらいの絶版本がゴロゴロしていた。
二店舗で百冊くらい買ってしまったかもしれない。自分の買った本の量におどろく。
夜、仙台駅前で飲み会。河北新報の人を紹介してもらう(本好きの人で話もおもしろかった)。
この日、帰るつもりが、帰れなくなり、もう一泊することに……。
帰宅すると、NHK名古屋放送局からFAXが届いていた。
ラジオの朗読コーナーで『古本暮らし』のエッセイを紹介してくれるそうです。
四月二十五日(土)、NHKラジオの「中部あさいちばん」(午前7時40分〜午前8時。東海、北陸)です。
帰りの新幹線で、旅行のときにもっていく小さなメモ帳を読んでいたら、一年くらい前に「移動しながら考える」と書いていた。
2009/04/05
好きな文章
仕事漬けの一週間、ようやく峠が見えたかんじだが、月の湯の古本市に間に合わず。
でもすこしだけ打ち上げには参加した。
ブックマーク・ナゴヤの本も返ってきた。売り上げ冊数は一二一冊(補充あわせて二〇四冊中)だった。六割ちかく売れた計算になる。といっても、ほとんど三〇〇円〜五〇〇円の本。
初心にかえり、自分が買ってもいいとおもう値段にしたのがよかったのかもしれない。でもなんといっても、自分の好きな作家の本が売れるのはうれしい。
尾崎一雄と吉行淳之介は、あわせて二〇冊くらい出しほとんど完売。やっぱり、一冊読むと、ほかの本も次々と読みたくなるような中毒性のある作家は強い。
そういう文章が書けるようになりたいとおもう。
その作家の声がするような文章が好きだ。上手いにこしたことはないのかもしれないけど、それだけではすぐあきてしまう。
最近、好きなのは滝田ゆうの文章かなあ。
《先ず、深ァーく息を吸ってェー、それからハイ、肩の力を抜いて「フホー……」と息を吐き出す。これ深呼吸みたいだけど、そうではありません。溜息です。
その思わず出る溜息のもと。金欠病。まったくふところ具合が淋しいというのはいやですね。眼にうつる、まわりの風景までも、やたら淋しく見えてくる》(「聖しこの夜」/滝田ゆう『昭和夢草紙』新潮社)
天才としかいいようがない。
もうすこし続きを書きたいけど、これから出かけます。
でもすこしだけ打ち上げには参加した。
ブックマーク・ナゴヤの本も返ってきた。売り上げ冊数は一二一冊(補充あわせて二〇四冊中)だった。六割ちかく売れた計算になる。といっても、ほとんど三〇〇円〜五〇〇円の本。
初心にかえり、自分が買ってもいいとおもう値段にしたのがよかったのかもしれない。でもなんといっても、自分の好きな作家の本が売れるのはうれしい。
尾崎一雄と吉行淳之介は、あわせて二〇冊くらい出しほとんど完売。やっぱり、一冊読むと、ほかの本も次々と読みたくなるような中毒性のある作家は強い。
そういう文章が書けるようになりたいとおもう。
その作家の声がするような文章が好きだ。上手いにこしたことはないのかもしれないけど、それだけではすぐあきてしまう。
最近、好きなのは滝田ゆうの文章かなあ。
《先ず、深ァーく息を吸ってェー、それからハイ、肩の力を抜いて「フホー……」と息を吐き出す。これ深呼吸みたいだけど、そうではありません。溜息です。
その思わず出る溜息のもと。金欠病。まったくふところ具合が淋しいというのはいやですね。眼にうつる、まわりの風景までも、やたら淋しく見えてくる》(「聖しこの夜」/滝田ゆう『昭和夢草紙』新潮社)
天才としかいいようがない。
もうすこし続きを書きたいけど、これから出かけます。
2009/04/01
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