2009/12/16

雑記

 年末進行中ではあるが、一日十時間ちかく寝ている。長年の経験で、睡眠時間を削っても仕事がはかどるわけではないことをいやというほど学んだ。

 中野ブロードウェイの四階の記憶に行く。深沢七郎著『人間滅亡の唄』(徳間書店)を買う。新潮文庫版はもっているのだが、単行本もほしくなってしまったのである。
 同じ階のまんだらけのマニア館にも寄る。
 赤塚不二夫の『ギャクほどステキな商売はない』(廣済堂出版)を買う。
 廣済堂の「コミックパック」シリーズは、名作揃いだ。いつかコンプリートしたい。しかし高いものだと五千円以上(まんだらけ相場)する。

 はなまるうどんで昼メシ。薬局で胃腸薬とばんそうこうを購入して、家に帰る。

 カラスヤサトシ『キャラ道』(竹書房)を読む。
 帯に「自分漫画ブームは多分そろそろ終わるよ!」(東村アキコ)とある。
 頁をめくると、「またご自身が登場するマンガですか」「ずっと身の切り売りだけしていくおつもりですか?」「マンガはキャラです! 想像力です!!」という担当編集者のセリフが出てくる。

 カラスヤサトシは「キャラ」が描けないことをそのまま「自分漫画」にしている。
 捨て身の姿に心を打たれた。

 とはいえ、今、漫画を読んでいる場合ではない。

 一段落ついたら仕事のやり方を考えなおしたい。

2009/12/10

のだめ最終巻(?)

 この冬はじめて「温楽」を貼る。
 体調をちょっと崩してしまい、黒豆と豆腐の雑炊を作る。
 一日中寝たきりですごす。

 二ノ宮知子の『のだめカンタービレ』(講談社)の二十三巻を読む。とうとう最終回をむかえた。ほんとうに終わったのか。予想していた結末とはちがった。
 最後は千秋とのだめが日本に帰ってきて、RS(ライジングスター)オーケストラで共演……というカタルシスたっぷりのお約束の大団円を期待していた。
 一巻から読み返すことにした。

 完璧主義の天才千秋真一と野生味あふれる天才野田恵(のだめ)だけでなく、ヴァイオリンの腕はそれほどでもないが、「やる気120%」の峰龍太郎も重要な存在だったことにあらためて気づく。

 音楽の才能とは別に、「場」を作る才能がある。
 RSオーケストラは、飛行機(船も)恐怖症で海外に行けず、くすぶっていた千秋、就職難その他で活躍の場のない若い音楽家たちにとって、大切な「場」だった。「場」を作り、持続させていくためには、おそらく峰のような、おもいこみの激しい「バカ」が必要なのである。

 パリに行った千秋はプロになっていて、日本にいたころの欠点はほぼ克服されている。
 あるていど成長してしまった主人公が、もっと上のレベルを目指すという展開は、どうしても行きづまりやすい(※水島新司の『ドカベン』のプロ野球編など)。

 作者はそのことをわかった上で、そのむずかしさを描こうとした。偉業といってもいい。雑誌の屋台骨を支えていた連載だっただけに続けざるをえなかったのかもしれないが。印象に残るシーンやセリフは巻数の少ない国内編のほうが多い。海外編は、調べて描かないといけないことが増えすぎて、遊び(デタラメ)の要素が減ってしまったからだとおもう。

 もし千秋とのだめがパリに行ったあとの峰を中心としたRSオーケストラの日々を描いた「番外編」(※出るという噂がある)が出たら読んでみたい。

2009/12/02

ここ数日のこと

 日曜日、高円寺南口のハチマクラでオグラさんのライブを見る。楽器はインチキ手回しオルガンではなく、ウクレレ(第一部)。
 座れないくらい満員。ちゃんと予約(したつもりだったが、電話での口約束)せずに行ってしまい、申し訳なかった。
 青ジャージのころの曲がよかった。
 途中、休憩時間で抜け、コクテイルでやっているアホアホ本の中嶋大介くんのスライドショーに行く。変な本をとぼけた口調でよどみなく紹介する。そこがまたおかしい。
 本職はデザイナーでインターネットの古本屋もやっていて、文章も書いているのだけど、テレビやラジオの仕事も行けそうなかんじがする。

 その後、雑司ケ谷でポエトリーカフェ(尾形亀之助と草野心平)をやっていたPippoさんが合流する。

 月曜、火曜がまたたく間にすぎる。
 たぶん年末進行に突入。部屋の掃除ができず、床に資料と本が散乱。

 疲れをためないようにする。きっちり睡眠をとる。寝すぎて頭がまわらなくなる。

 仕事のあいまに、茅原健著『新宿・大久保文士村界隈』(日本古書通信社)と目白学園女子短期大学国語国文科研究室『落合文士村』(双文社出版)を再読する。

 大久保、東中野はおもしろい。尾形亀之助もこの界隈でよく飲んでいた。