2011/04/19

ピラミッド計画

 いつまで余震は続くのか。
 毎日寝入りぱなに揺れるせいか、睡眠時間がどんどんズレていく。
 頭がぼっとして、背中のあたりがだるい。
 ここのところ、レコードやCDを聴いていても、音がからだにしみこんでこない。
 本を読んでいても、うわの空だ。

 津波の被災地のガレキのニュースを見ていて、ふとおもったのだけど、ゴミとして処理するのではなく、集めて固めて小高い丘を作るというのはどうだろう。
 将来、津波がきたときの避難所にする。

 いっそのこと、ピラミッドを作るのもいいかもしれない。

2011/04/10

ババを握りしめないで

 色川武大の文章が読みたくなって、『いずれ我が身も』(中公文庫)をぱらぱらめくっていたら、「ババを握りしめないで」と題するエッセイのところで目が止まった。

「どうも、何かありそうですね——」
「何かありそうというと、地震——?」

《特に政治家。
 必死になって政権を奪い合っているようだが、ドシーンと来たらどうするつもりなんだろう。不時のことに直面してうまく対応できる能力など人間にないといえばそれまでだが、そういう不安すら忘れてしまっているように見えるが如何なものか》

《弱い奴が総理になるなんていうのは、大変おそろしいことだ。そいつが総理になったとたんに、すべてがツカなくなってしまって、国民はもちろん、彼自身も大苦しみの末に斃れるなんということにならなければいい》

 もちろん、今の話ではない。
 色川武大は一九八九年四月十日、六十歳で亡くなっている。

《天災であれ、経済変動であれ、どうやって身を処したらいいかわからないが、とにかく、私に投票させれば、今は防備の時、という方に賭けるだろう。
 楽しいことは、もうしばらくの間は、売り切れだぞ、と思った方がいい》

 さて、今はどうか。いや、どうかもクソもないのだが、個人の生き方として、常に、攻めるべきか守るべきかというような判断、選択がある。
 わたしは迷っているところだ。

 先日、飲み屋で知り合ったAさん(初対面)と雑談していたとき、わたしは「今年一年くらいは停滞しそうだなあ」というような愚痴をこぼしてしまった。
 すると、すかさずAさんは「五年は無理でしょう」といった。
 社会が、ではなく、自分が、である。

 二十代のときも、三十代のときも、何をやってもうまくいかず、空回りする時期があった。
 たぶん四十代にも、そういう時期がくるだろう。

 世の中の空気の変わり目というものがある。
 たぶん、今もそうだ。
 渾沌に向かうのか、安定に向かうのか。
 まだその変化を見定められていない。

 世の中がどう変わろうと、これまで通りの生き方を貫くという選択もある。
 その場合でも、あるていどは世の中と自分とのズレを自覚していないと、どこか滑稽なかんじになってしまう。

 そんなことを考えていたら、頭がこんがらがってきた。
 これからちょっと飲みに行ってくる。 

2011/04/01

四月になれば

 仕事なくてひま。
 ひまだから、どっか行きたいなあ、とおもっていたら、京都からおもしろそうな催しの知らせが。

「ガラクタを想像力に変える投げ銭市」

各人が身の回りに持っているもの(モノ、唄、作品、ことば etc・・・)を投げ銭という形で手放す(リリース)ことで、「想像力を善きことに使う」(古川日出男)試み。

4月10日(日) 12:00〜日没まで(15:00から震災避難されている方達の集会あり)
於・ガケ書房正面(ライブステージ随時あり、飲食・古本・雑貨、出店あり)

古本、作品、歌声やお経や演奏、パフォーマンス、身の回りのものなんでもをすべて投げ銭で交換する。
ライブステージが無い時間は、自由参加枠として、飛び込みで自由に個人の所有物を販売したりも可能。

タイムテーブル:
AUX 12時〜
かりきりん 12時35分〜
かえるさん 13時10分〜
たゆたう 13時45分〜
長谷川健一 14時20分〜

前野久美子(bookcafe火星の庭)、早尾貴紀 15時〜 
(関西に一時避難されている方たちの震災避難集会)

スズメンバ 16時40分〜
ふちがみとふなと 17時15分〜
林拓 17時50分〜

<出店>
町家古本はんのき 柴洋(オーガニック洋裁カフェ)
100000t(古本) 古書コショコショ ほか

ガケ書房
住所 京都府京都市左京区北白川下別当町33
TEL 075-724-0071
http://www.h7.dion.ne.jp/~gakegake/