2021/09/07

秋の声

 土曜、午前中、西部古書会館。小雨。涼しい。夏が終わったみたい。朝寝昼起が昼寝夜起になる。

 先週、三省堂書店の神保町本店が来年の三月に建物を建替える件について知らされる。
「困るんじゃないですか」
「神保町界隈の出版社で働いている人はみんな困るとおもいますよ」

 月曜、東高円寺。住宅街を歩いていたら高円寺天祖神社があった。三十二年くらい住んでいる町でもまだ知らない神社があるとは……。
 この数年、東高円寺は月一くらいのペースで散歩しているのだが、いつもはスーパーのオオゼキのある商店街を通る。東高円寺駅の近くの北海道料理の居酒屋でザンギの親子丼をテイクアウト。ワンコインでずっしり。

『犀星 室生犀星記念館』のパンフレットに「小景異情」の原稿用紙の写真が載っている。犀星の字、丸っこくて読みやすい。いろいろな文士の字を見てきたけど、犀星の字がいちばん好きかもしれない。
 同パンフレットに「金沢の三文豪」という言葉が出てきた。その一人は室生犀星。あと二人の名前は記されていない。泉鏡花はすぐにわかったが、あと一人がおもいだせない。なぜか秋田雨雀が浮んだが、絶対にちがうよなと……。
 ちなみに、雨雀の本名は秋田徳三。金沢の三文豪の残りの一人の名前と似ている(それですぐごっちゃになる)。

 金沢は北陸新幹線が通ったけど、名古屋や大阪から特急で行くルートもいい。現実逃避で旅の計画ばかり立てている。北陸方面は二泊三日だと足りない。というか、移動だけで疲れる。中年の旅は一県一県ゆっくり回るほうがいいのか。