2019/06/13

どうすれば

 本屋Titleでトークショー。『思想の科学』つながりでもある福田賢治さんが聞き手だったこともあり、玉川信明さんや鶴見俊輔さんの話をけっこうした。時間あっという間だった(聞いているほうはどうだったかわからない)。最後のほうで街道の話になり、打ち上げの席でもが止まらなくなる。お酒が入ると街道のことを話し続けてしまう癖をなんとかしたい。

 あと五十歳からどうするかというのはうまく言葉にできなかった。やっぱり街道歩きは続けたい。知らない場所をたくさん訪ね、大げさかもしれないが、終の住み処にしてもいい町を見つけたいというおもいがある。ずっと高円寺にいられたらいいですけどね。でも地方への移住もしょっちゅう考えている。
 何年か前に群馬県の桐生に行ったとき、途中、電車の窓から平屋の一軒家がたくさん見えた。昔から老後は平屋で六畳二間くらいの家で暮らすのが夢だ。旅先でも小さな平屋の家を見ると「こんな家に住みたいなあ」とおもう。山梨の甲府から石和温泉あたりも候補地のひとつである。また行きたくなってきた。

 上京して三十年になるが、生活を拡大する方向で進んできた(二度、前より狭い部屋に引っ越したが)。この十年くらいは現状維持だ。五十代くらいから縮小の準備をしたほうがいいのではないか——部屋を小さく、モノを少なく、お金のかからない暮らしを構築したい。週三日くらい働いて後は遊んで暮らすのが理想だ。

 とはいえ、計算通りにいかないのが人生の常である。モノの少ない暮らしを目指しながら、モノだけでなく、厄介事も増え続けている。