2018/08/22

街道を歩く

 十八日(土)から二十一日(火)まで旅行。青春18きっぷでJR中央線(中央本線)に乗り、東京と三重を往復した。

 午前七時、JR中央線で高円寺駅から高尾駅。高尾駅から甲府駅(山梨)、甲府駅から松本行の中央本線に乗ると、塩尻駅(長野)に十一時半ごろ到着する(四時間半)。
 都心から離れていく電車だから空いている。ずっと座れた。

 塩尻〜名古屋は普通電車でも約三時間半。塩尻〜中津川間だけ特急に乗ると、かなり楽かも。日中は塩尻〜中津川間の電車の本数が少ない。
 いっぽうこの区間の中山道の宿場町の名所が多い。奈良井宿、福島宿、妻籠宿、馬籠宿……。
 名駅のエスカの寿がきやラーメンを食い、快速みえで鈴鹿に帰る。四日市駅というか河原田駅から先は伊勢鉄道のため18きっぷは使えない。鈴鹿駅に着いたのは夜八時すぎ。道が暗い。もうすこし駅周辺に街燈がほしい。

 十九日(日)、松阪へ。松阪から名松線で伊勢奥津駅に行く。名松線は九年前の台風の被害にあい、二年前まで運行していない区間があった。伊勢奥津は旧・美杉村(津市美杉町)ですね。こちらは『フライの雑誌』の取材……何だかどうだかわからない散歩をする。雲出川は名川。電車の窓からでも川底が見えるくらい水が透き通っている。
 伊勢本街道の旧・美杉村界隈はかなり昔の雰囲気が残っている。歩きやすい。同じ県内なのだが、けっこう遠くに来た気がする。おにぎりせんべいの梅しそ味をはじめて食う。
 夜、近鉄の鈴鹿市駅で降り、キング観光鈴鹿店の寿がきやでラーメン(二日連続)。こちらもエスカと同じ寿がきやの高級店だった。
 基本、旅先ではラーメンかうどん、もしくはおにぎりでいい。ひとり旅だと食事を考えずにすむので気楽である。

 二十日(月)、郷里の家から近鉄の四日市駅、JRの四日市駅まで歩く(青春18きっぷの有効利用)。
 東京に帰る途中、木曽福島駅で下車した。中山道の福島宿、散歩の楽園みたいな町だった。福島の関所のあたりまで歩いてみようとおもったが、路地、抜け道も多く、あちこちに橋があり、急な階段、坂などがあって楽しい。木曽川もきれいだった。今のところ、中山道の中では木曽福島がいちばん歩いていて楽しかった。
 この日は塩尻に宿泊。駅に着いた途端、雨。翌日は朝から下諏訪、上諏訪を歩く。
 下諏訪は町中に地図や歩行者向けの標識があって旅行者に親切な町だとおもった。一時間百円のレンタサイクルの誘惑に抗いながら歩く。下諏訪は中山道と甲州街道の合流地点でもある。
 上諏訪は諏訪湖沿いをのんびり散歩する。今回は塩尻に泊ったが、次は下諏訪に宿をとりたい。

 街道歩きをしていると“歩道”の充実度と町のよしあしは関係している気がする。歩道の幅が狭くて、車がすれすれを走るようなところは安心して歩けない。人が歩けない町というのは町ではない……といったらいいすぎかもしれないが、歩いていて車が怖くかんじるところには住みたくない。

 甲府、塩尻、中津川は交通の要所。この三つの駅の時間さえ見ておけば安心である。

 青春18きっぷ、あと二回分残っている。期間中、石和温泉か下諏訪か、もう一泊くらいしたい。