2019/09/14

ウッデンの父の話

 金曜日、徹夜。土曜日、起きたら夕方五時、生活リズムがおかしい。

 部屋の掃除をしていたら、バスケットボール、UCLAの伝説のヘッドコーチのジョン・ウッデン著『まじめに生きるのを恥じることはない』(ディスカヴァートゥエンティワン、二〇〇〇年)が出てきた。今、アマゾンの古書価は五千円以上になっている。
 わたしはウッデンの父の「人生で大切な六つの教え」に感銘を受けた。

《1 自分に正直であれ。
 2 他人を助けよ。
 3 一日一日精いっぱい生きよ。
 4 良書を精読せよ。
 5 友情を芸術の域まで高めよ。
 6 自分が享受している恵みに日々感謝せよ》

 ジョン・ウッデンが小学校の卒業式のあと、父からもらったカードに書かれていた言葉だそうだ。ウッデンは読書を愛し続けたことが、生涯の財産になったと回想している。
 ウッデンの父の教えでもっとも心に響いたのは次の助言である。

《自分がどうにもできないことに惑わされると、自分がどうにかできることに悪影響を及ぼす》(「批判にも称賛にも影響されるな」/同書)

 自分のコントロールできないことに時間や労力を費やすなら「自分がどうにかできること」に最善を尽くしたほうがいい。

 ストア派の哲学とも近い考え方かもしれない。ある種の利己主義なのだが。