2024/08/23

水道橋・神保町

 月曜昼すぎ、水道橋。二十代のころから、水道橋、御茶ノ水、神保町あたりで仕事をしてきたが、水道橋駅の東京ドーム方面はなじみがない。駅を降りると神保町方面に歩いて古本屋を回るのが常だった。水道橋駅は金券ショップも何軒かある(昔は神保町にもあったが、今はない)。

 夕方、用事をすませ、東京ドームシティのミーツポートを散策。敷地内に飲食店、コメダ珈琲店やスターバックスもある。場所はちょっとわかりにくかったが、喫煙所もあった。
 JR水道橋駅から白山通りを北に行ってすぐのところに水道橋稲荷大明神という神社があることを知る(今回は寄らなかった)。
 まったく知らない町というわけでもないのに興味がないと通り過ぎてしまう。読書もそういうことがよくある。

 しょっちゅう訪れる町であっても、もより駅を中心に四分割すると、よく歩いているところとそうでないところがはっきり分かれる。

 三十五年住んでいる高円寺にしてもコロナ禍の前まで東京メトロ丸の内線の東高円寺駅あたりはほとんど行ったことがなかった。

 川本三郎著『東京おもいで草』(ちくま文庫、二〇〇二年)再読。

《私は戦後、阿佐谷の町で育ったが、いまにして思うと、近所にたしかに文士の家が多かった。(中略)町を歩くと、火野葦平、外村繁、木山捷平の姿を見かけた。「モガ・モボ」の命名者として知られ、戦後杉並区長をつとめた新居格の家もすぐ近くにあった》(「東京は西へ移動する」/同書)

 水曜、神保町から九段下まで歩く。『中原中也と富永太郎展 二つのいのちの火花』(神奈川近代文学館、二〇〇七年)、四百円。中原中也、字がうまい。ある仕事で図書カード(五千円)をもらったので、東京大学地文研究会地理部『東大地理部の「地図深読み」散歩』(マイクロマガジン社)、飯田泰子著『落語の地図帳 江戸切絵図で旅する噺の世界』(芙蓉書房出版)を買った。

 この日、集中豪雨。夜七時すぎ、東京メトロ東西線に乗っていたら、山手線が止まっていると車内放送が流れる。三鷹駅方面の総武線も遅延——中野駅で降り、南口のファミリーマートの二階で休憩しているうちに雨が止んだ。高円寺まで歩いて帰る。