2024/08/26

野球・古本・祭り

 金曜日、甲子園決勝。京都国際対関東第一戦は延長タイブレークで京都国際が初優勝。京都、夏の甲子園の優勝は六十八年ぶり(一九五六年、平安高校以来)と知り、意外におもった。そんなに優勝していなかったとは。春の選抜だと龍谷大平安が二〇一四年に優勝している。

 今年の甲子園、「守りの野球」を掲げている高校が多かった。ボールが飛ばず、僅差の試合になりやすい分、投手力と守備力の高いチームが勝ち上がってきたのだろう。もうすこし長打で動く試合も見たかった。

 昔と比べると、投手の球数などを考慮した采配をする監督も増えた。甲子園出場がゴールではなく、その先のプロを目標にしている選手は登板数その他の条件付で入学することもある。またそういう学校にいい選手が集まるようになった。

 高校野球を見て郵便局のち西部古書会館。今週は木曜から開催していた。忘れていた。『富士が見守る交流の道 古代東海道と富士山ジャンクション』(富士山かぐや姫ミュージアム、二〇一九年)、東洋文庫ミュージアム『江戸から東京へ 地図にみる都市の歴史』(編集発行=東洋文庫、二〇二一年)、『いたばし風土記』(板橋区教育委員会、一九八七年)、『創刊101年記念展 永遠に「新青年」なるもの』(神奈川近代文学館、二〇二一年)など。古本天国ノペリ書店の棚が面白い。

『富士が見守る交流の道』の「富士山・愛鷹山南麓の道」の地図に根方街道の経路が記されている。根方街道は浮島ヶ原の北、愛鷹山の南を通る。富士山かぐや姫ミュージアムは行ってみたい。

 週末、高円寺の阿波踊り。例年、祭り中の我が家の食事はテイクアウト。土曜は途中で雨。日曜、満を持して、とんかつ松永の串カツ二本と卵串、クールラカンの生ビール、氷川神社前の九州料理マルキュウで串二本。いったん家に帰り、北口の庚申通りの肉一のカルビ串二本、ニホレモのレモンサワー。すこし時間をおき、人だかりを避け、路地を通って、抱瓶でオリオン生、沖縄焼きそば。抱瓶の沖縄やきそば、野菜たっぷりで(わたしの中では)最高峰の“祭りメシ”である。沖縄そばのすこし平たい麺もいい。

 四十代半ばまで季節の行事にそれほど興味がなかった(古本まつりは例外)。今は初詣、花見、夏や秋の祭りを楽しめるようになった。食べものの好みも変わる。ビールが好きになったのは四十代半ば以降だ。それまではウイスキーしか飲まなかった。

 変わるもの、変わらないもの——昔も今も「ある」ということが当たり前ではないのだなと年をとるとよくおもう。行きつけの店が閉店したり、ずっと愛用していた商品がなくなったり。年々、昭和の老人が着ていたような夏用の薄い長袖シャツも見かけなくなっている(わたしは好きなのだが)。いっぽう自分の好みの変化もあって、これまで必需品だったものを必要としなくなることもよくある。