高松から『些末事研究』の福田賢治さんが上京し、高円寺南口の蟹ブックスで待ち合わせ。そのあとコクテイル書房。ビールを注文したら「珍しいね」といわれる。酒を飲んだ翌日、ウイスキーだと手の痺れを感じたことが何度かあった。ウイスキーと神経痛と相性がよくないのではないかと考え、すこし前から、ちがう酒を飲むようにしている。この日はウイスキーは一杯だけ飲んだ。一杯くらいなら大丈夫と判明した。どうでもいい話だ。
日常というものはどうでもいいことの積み重ねである。散歩して読書して家事をして仕事してという一日をくりかえしている。
五月中旬、掃除機が壊れた。二十年くらい同じメーカーの小型掃除機(日立のこまめちゃん。深緑色)を愛用していた。今は製造していない。仕事部屋でつかっているリサイクルショップで七百円で買った同じメーカーの同型同色の掃除機を自宅に運び、新たな掃除機を探す。
高円寺は無人のカプセルトイの店が増えた(阿佐ケ谷も)。ここ数年、コインランドリーも増えた。コンビニ、スーパーの無人レジも増えた。高円寺と阿佐ケ谷のガード下に牛タンやらラーメン(冷凍)やらの自販機が並ぶエリアもある。
JR中央線の高円寺駅と阿佐ケ谷駅はみどりの窓口がなくなった。営業が終了したのは二〇二二年三月十八日。それ以降、隣の中野駅のみどりの窓口に二度行った。いずれも金券ショップで買った新幹線の切符を日付変更するためである。無人化するのであれば、券売機で日付の変更できるようにしてほしい。
かつての金券ショップは新幹線の回数券を買取、販売していた。近年は一ヶ月くらい先の乗車日指定券を取り扱っていることが多い。だから使うときに日付変更の手続きが必要になる。
以前、郷里(三重)に帰省するときは東京から名古屋の新幹線(自由席)の切符をよく買っていた。帰りの切符も名古屋駅の地下街(エスカ)の自販機で買う。七、八百円安くなる。コロナ禍中は東京名古屋の新幹線(自由席)の切符が八千円台のときもあった。さすがにもうその値段では買えない。
わたしの場合、中野や荻窪あたりは散歩圏だけど、電車で往復すれば三百円かかる。仮に金券ショップで通常の切符より七百円くらい安く買ったとしても隣駅のみどりの窓口に電車で往復して手続きするのはかなり面倒くさいし、割りに合わないとおもう人も多いだろう。
わたしも以前と比べて金券ショップを利用しなくなった。新宿駅から小田急で小田原駅まで行って、在来線で途中下車しながら三重に帰省するようになったからだ。急ぎのときは小田原、熱海、三島のいずれかの駅からこだまに乗り浜松まで行く。浜松まで行けば豊橋まであっという間だし、豊橋まで行けば名古屋までJRも名鉄もある。
三重に帰省中、京都に遊びに行くときも、途中、岐阜と滋賀の宿場町に寄る。途中下車は楽しい。