2023/12/05

古書店マップ

 金曜午前中、西部古書会館。平日開催。『中央線沿線古書店ガイドブック』(東京都古書籍商業協同組合中央線支部、一九八五年)、『かながわ古書店地図帖』(神奈川古書籍商業協同組合、一九九三年)、『大阪古書店案内』(大阪府古書籍商業協同組合、一九九三年)『埼玉県古書店地図』(埼玉古書籍同業組合、一九九四年)、『古書マップ 愛知・岐阜・三重』(尾洲会、一九九四年)、『京都古書店巡り』(京都古書籍商業協同組合、一九九六年)、『増補改訂 大阪古書店案内 平成10年版』(大阪府古書籍商業協同組合、一九九八年)『二〇〇一年版 大阪古書店案内』(大阪府古書籍商業協同組合、二〇〇一年、CDROM付)など、昔の古書店マップをいろいろ買う。前の持ち主の書き込みも面白い。

 一九八五年の中央線沿線のマップの高円寺のところを見ると十九軒。同じところで営業しているのは南口の大石書店だけ。二十代から三十代にかけて巡回して いた都丸書店、飛鳥書房、青木書店、佐藤書店、西村屋書店も今はない。この三十年、神奈川、埼玉の古書店の数もずいぶん減ってしまった。

 この日の収穫は『児玉幸多翁追悼文集』(二〇〇八年)——街道関係の著作をたくさん書いている歴史家の小冊子。それから奈良の街道冊子を数冊。古書会館で郷土史関係の小冊子やパンフレットがまとめて出品されているのを見ると同じ人が集めていたのかなと……。

2023/11/21

停年

『現代の随想 福原麟太郎集』(河盛好蔵編、彌生書房、一九八一年)の「停年」を読む。

《停年というのは、普通、銀行会社などでは五十五歳だそうだが、私の勤めていた大学(東京文理科大学)では六十歳であった》

 福原麟太郎が大学を退職したのは一九五五年三月、その四ヶ月後に心臓病になり、半年近く入院した。糖尿病だったこともわかった。自分の病気に気づかなかった。教師をやめる前、「講演をたのまれれば講演をし、委員を依頼されれば委員を勤めた」。

《つまり、心臓病にしても糖尿病にしても、疲れすぎてはいけないということで、これは停年に近くなったかたがたに、是非注意していただきたいことである》

 わたしは今月五十四歳になった。七十年前であれば、停年一年前だ。今は七十年前ではないし、働かずに暮らせる身ではない。それでも仕事にせよ遊びにせよ、減速を心がけようという気持になっている。蔵書にしても増やすのではなく、減らす方向に舵を切るべきだろうと考えている(気が変わる可能性もある)。

 五十歳すぎたあたりから体が疲れにたいしていろいろなシグナルを発するようになった。素直に従うのみである。

 体の老いよりも厄介なのは精神もしくは感情の老いかもしれない。

 福原麟太郎は「停年」の中で「静かに過すことを習え」という古人の言葉を紹介している。もっとも福原自身は「のんびりした途端に病気になってしまった」とも述べている。

 平穏に暮らすのは簡単ではない。

(付記)『福原麟太郎集』の出版社名をまちがえていました(メールで教えてもらった)。

2023/11/20

コタツメモ

 今年は十一月十二日(日)にコタツ布団とハロゲンヒーターを出した。十三日(月)には長袖ヒートテックを着た。貼るカイロは十八日(土)に貼った。神経痛の二、三歩手前の症状(手のひらにピリっとした痛み)があったので活動を控え、湿布を貼る。この時期、体調を崩しやすいので何事も慎重になる。

 この一、二年、自分の足に合う靴をいろいろ試しているのだが、爪先が窮屈だったり、理想に近い靴は値段が高かったりして、まだまだ模索中といったところだ。
 今、愛用している靴も雨の日に弱い(それ以外は快適なのだが)。同じメーカーの全天候型の靴を買ったのだけど、履くときにちょっと窮屈な感じがする。むずかしい。

 服に関しても着心地を重視しているのだけど、これもしばらく着てみないとわからない。同じメーカーのシャツでも肩や首のあたりがちょっときつく感じるものがある。せっかく買ったのだからと我慢して着る。洗濯しているうちにほどよくなじむこともあるが、それまでの辛抱が面倒くさい。というわけで、衣替えのさい、寸法その他しっくりこなかった服を処分した。

 五十代以降、大きな変化は望まなくなったが、その分、日々の微調整に神経をつかうようになった。日課の散歩もそのひとつである。最初のうちはそんなに調子がよくなくても、歩いているうちにすこしずつ元気になる。

 元気にならなかったら、諦めてだらだらする。