2006/08/05

二DKの読書生活

 自分にとって必要な本を残し、不必要なものは売る。もしくは捨てる。その判断はむずかしいがおもいきって決断するしかない。理想をいえば、もっと広い部屋に住みたい。でもその分、家賃も高くなる。家賃が高くなれば当然生活が苦しくなる。すると今度は本が買えなくなる。本を買うために仕事を増やすと、本をさがす時間と読む時間がなくなる。
 もうすこし家賃の安い郊外に引っ越すという手もあるが、今度は交通費その他の行動の不自由が出てくる。
 今、住んでいるところは二DKのマンションだが、同居人がいる。同居人はマンガの編集者なので、毎日のように漫画を買う。今わが家は玄関から台所からトイレ押入れまで本だらけといった状態だ。

(……以下、『古本暮らし』晶文社所収)