2014/11/05

ストーブリーグ

 腰痛の兆候はやや緩和。部屋の掃除、新聞雑誌のスクラップをする。
 寒くなってきたので、休み休み働くつもり。

 プロ野球のストーブリーグの季節に入って、誰に頼まれたわけでもないのに情報収集に励んでいる。何でこんなことをやっているのかと二百回くらいおもったことがあるがやめられない。FAと戦力外の情報を追いかけると、ひいき球団以外の選手の話をいろいろ知ることができて、何の役に立つのかはわからないが、楽しくて仕方がない。

 数年前にドラフトで入団した選手がほとんど一軍に上がらないまま、戦力外になる。
 今年、戦力外になった選手の中にも、ドラフトのとき、将来有望とおもった選手が何人もいた。というか、プロになるくらいだから、みんな、アマチュアのトップクラスの選手ですごいに決まっている。でもその後の明暗は、ずっと野球を観ていても、わからない。助っ人外人の当たり外れとかも……。

 調子のいいときに一軍に呼ばれなかったり、チーム事情で別のポジションを守ることになっておもうような結果を出せなかったり、やっとレギュラーに手が届きそうになったところでケガをしたり、FAで大物選手が入団してはじきだされたり、運も実力も何でもありの世界だ。

 二軍で同じくらいの成績にもかかわらず、戦力外になる選手とならない選手がいる。
 これまでの実績や人気、年齢、年俸、ドラフトの順位、選手の出身校も左右する。
 あまりにも簡単に選手を切れば、高校や大学、社会人のチームとの関係が悪化する。

 昔は、ドラフト下位でプロに入って、高卒なら五年、大卒なら三年くらいで結果を出せないとダメだといわれていた。今はもっと早くなっている。どの球団も即戦力志向、わるくいえば、使い捨て志向になっている。この厳しさは今の世の中の厳しさとも通じている。

 引退後、解説者、コーチ、あるいは球団職員として残ることができるのは、ごく一部の選手である。中には、現役時代に、たいした成績ではなくても、コーチやスタッフとして球団に残れる人もいる。これもよくわからない。選手と指導者の才能は別ともおもわれるけど、引退後の進路は人気や人望(人間性)も大きな要素になるだろう。生え抜きと移籍してきた選手でもちがう。

 戦力外になった選手やFAの人的保障(プロテクトした二十八名以外の選手)になる選手にしても、チームが変われば、活躍する可能性かもしれない。
 問題は、打率二割五分くらいで守備も走塁もそこそこ、バックアップにはいいけど、レギュラーはきびしいという選手である。まだ若ければ伸びしろに期待できるが、二十代後半、三十歳すぎると、やはりプロテクト枠から外されてしまうことも多い。
 野球の話ではあるが、フリーランスの世界でも、器用貧乏タイプは年齢とともにきびしくなる。そこから抜け出すためには、何かしらの技術なり専門なりを特化させるしかないのだが、それが簡単にできれば、苦労しない。簡単にはできないことに挑戦して、苦労するしかないともいえる。

「大きなケガをせず、シーズン無事に」といえるのは、レギュラーを(ほぼ)確約された選手のみで、一・五軍、二軍の選手はケガを怖れていては怠慢プレーと判断されかねない。しかし無理してケガすれば、選手生命を縮めることにもなるから、時には、頑張っているフリをするくらいの要領のよさも必要なのかもしれない。

 これから頑張ります。