2023/11/03

一週間

 今年の神田古本まつりは十月二十七日、十一月一日、二日——御茶ノ水、神保町での仕事(対談やら何やら)のついでに寄った。『国指定史跡 草津宿本陣』(史跡草津宿本陣、二〇〇六年)、『ビデオガイドブック 人生は映画で学んだ』(河出書房新社、一九九四年)など十冊ほど。『人生は映画で学んだ』の巻頭は橋本治「その頃僕はそこにいた」。橋本治、十八頁も書いている(他の執筆者は三頁くらい)。

《初めて『ウエスト・サイド物語』を見たのは中学三年の時だった。世界は一九六二年で、僕は一四歳だった》

 神田古本まつり開催の間、土・日・月(十月二十八日〜十月三十日)は三重と大阪へ。
 小田急で新宿から小田原まで行って、こだま(駅近くの金券ショップの自販機で切符を買った)で浜松、JR在来線で浜松から豊橋、それから豊橋から名鉄、近鉄と乗り継いで三重に帰省した。
 名鉄の沿線、鎌倉古道(二村山、豊明市沓掛町など)に寄りたかったのだが、今回は見送り。知立駅から名古屋駅に向かうつもりが、津島線直通の電車だったので遠回りして弥富駅まで行く。途中下車しなかったが、旧鎌倉街道――萱津宿の近くを通る(新川橋駅、須ヶ口駅)。
 弥富駅はJRと名鉄、あとちょっと離れたところに近鉄弥富駅もある。弥富は佐屋街道(宮〜桑名)、巡見街道(亀山〜関ヶ原)などが通る。

 久々に近鉄四日市駅で降り、近鉄百貨店内の歌行燈でうどんを食う。

 新幹線で名古屋まで一本で行くより、適当に途中下車しながらのんびり移動するほうが楽しい。青春18きっぷの時期だと、ほぼJRの在来線の移動になるので、それ以外の時期はなるべく私鉄に乗りたくなる。清水吉康の地図(『東海道パノラマ遊歩』ビジュアルだいわ文庫)を見ながら、車窓からの景色をチェックする。

 旅行中は一日二万歩くらい(約三時間歩く)。体力を温存しつつ、休憩多めに歩くようにしている。足の裏全体に体重が分散するウォーキングシューズ、快適である。そんなに疲れない。

 翌日、日帰り(三重に)で大阪(茨木市)に行く。行きは近鉄(伊勢中川から特急に乗る)+環状線(鶴橋駅から大阪駅)+阪急。茨木市立中央図書館で富士正晴の講演会。講師は世田谷ピンポンズさん。講演&ライブ(十曲以上歌ったのではないか)。富士正晴の詩にも曲をつけていた。いい講演だった。

 来年は中山道をもうすこし歩きたい。