新宿TOHOシネマズで『オデッセイ』を観る。映画館で映画を観るのは六年ぶり(その前に観たのは細田守の『サマーウォーズ』だ)。
3D映画、はじめて観る。3D酔いという話を聞いていたのだが、大丈夫だった。ただ、帰り道、足がふらついた。
『オデッセイ』は、植物学者が、火星でひとり取り残されて、ジャガイモを育てて、生き延びて地球に帰ってくるという話だ。わたしはサバイバルものは何でも好きなのだが、『オデッセイ』のストーリーに関してはやや不満が残った。
わたしがこの映画の日本版を作るとすれば、主人公は眼鏡で植物の生態には詳しいが、それ以外のことはからっきしダメというタイプにしたい。『オデッセイ』の植物学者、アメフトの選手みたいな体格しているのだ。学者に見えない。地球との通信機能もすぐ回復しちゃうし、そもそも火星で植物が育てられるくらいの未来の世界であれば、脱出用の自動操縦の小型宇宙船が一台くらいはあるだろう(もちろん、そんな宇宙船があったら、この映画は成立しないが)。
好みの問題といえば、それまでだが、主人公が不死身すぎたり、万能すぎたりすると、どうしても興ざめしてしまう。
未来を舞台にした作品の場合、科学技術の進歩の想定をどうするかはむずかしい問題である。あまりにも何でもありだとそれはそれでつまらない。