やっと秋の花粉症がぬけたとおもって調子にのって毎晩飲んでいたら、風邪をひいてしまう。またまたいろいろ不義理をしてしまう。
布団の中で『石神井書林古書目録』の「モダニズムの詩1/マヴォの周辺・アナプロ他」の頁を読みながら長考する。
西山勇太郎著『低人雑記』(無風帯社、昭和十四年七月刊)が出ているからである。
序文は辻潤が書いている。辻潤がらみの本を追いかけると、ほんとうに破産しかねないので、いつも強めにブレーキを踏んでいるのだが、これはほしい。百円均一の文庫本が五百冊くらい買える値段だ。
(……以下、『古本暮らし』晶文社所収)