二十九日(火)、火星の庭でカレーを食べて、スーパーひたちでいわきへ。いわきは六年ぶりくらいか。
漫画家のすずき寿ひさと待ち合わせ。平読書クラブを案内してもらうと、営業時間は五時まで。電話して開けてもらう。
二階からおじいさんが降りてくる。五十二年やっているという。火星の庭のことも知っていて、前野さんのことを絶賛していた。平読書クラブは、仙台の大きな古本屋とちがって、町の古本屋といったかんじだった。
色川武大の文庫数冊とマルコ・ペイジ著『古書殺人事件』(中桐雅夫訳、ハヤカワ・ミステリ)など。嬉しい収穫。
そのあとすずきさんのお兄さん(ということはすずきさんか)、いわきの総合文化誌『うえいぶ』の編集長のWさんと居酒屋で飲む。『うえいぶ』の創刊は一九八八年で前の雑誌から通算すると三十年以上続いているそうだ。
わたしも次の号に原稿を書いた。すずきさんに「彼はたいへんな怠け者でねえ」と紹介される。人のことはいえないとおもう。
Wさんからは福島県の文学話をいろいろ聞かせてもらう。今年亡くなられた河林満さんの話など。Wさんはいわき市の図書館の郷土資料専門員。まだ三十代半ばくらいだけど、福島県に関係のある作家や詩人のことを聞いたら、なんでも答えてくれる。
そのあとすずき寿ひささんの漫画の講義。知らない名前の漫画家や作品名が出てくるたびにメモをとる。話を聞いていると、むしょうに読みたくなるのだが、困ったことに入手難のものばかり……。
滝田ゆうがティッシュのCMに出ていたという話は知らなかった。
それにしても、東京、暑いね。ひどい。ミストサウナみたいだ。