2010/11/24

答えの出ない問い

 書きかけて中断しているものがいくつかある。答えがないまま、書きはじめているせいだ。
 答えを出すということは、何か切り捨てることでもある。何かとは躊躇、逡巡、葛藤、その他もろもろの煮え切らない気持といってもいい。
 どんなに迷っていても、将棋であれば、次の一手を選ばなければならないし、麻雀であれば、牌を捨てなければならない。

 しかし人生の場合、自分の手番なのかどうかすら、わからないことが多い。
 煮え切らない人というのは、同じことをくりかえし考える癖がある。
 とにかく決断しなければ、先に進むことができない。
 答えを出すことを先送りにしているうちに、いろいろなことがうやむやになる。だからいつまでも迷い続けてしまう。

 目標やゴールを設定し、それにむかって邁進する。
 わたしはずっとそういう生き方が苦手だった。
 決断することの大切さは痛感している。
 だけど、でも、うーん。
 性格や体質はそうすぐには変えることができない。立ち止まってしまうと、だんだん動くことが億劫になる。かといって、自分のペースを無視して動こうとすれば、すぐ息切れしてしまう。

 そのいっぽう、三十代後半あたりから、煮え切らなさを持続することがしんどくなってきた。
 ときどき、中断したまま、うやむやになっていることを切り捨てて、楽になりたいとおもう。
 同じ場所に立ち止まっていると、下り坂から転がり落ちてしまうのではないかという不安もある。ところが、書こうとして書けなかったことの未練が重しになって、どうにかふみとどまっているようなところもある。

……というわけで、未完。