2019/02/25

焦りは禁物

 昔、回転ダイヤル式の電話機のころ、最後の数字を回そうとして失敗し、最初からかけ直す夢をよく見た。急用があって、公衆電話の場所を探し、ようやく見つけ、十円玉を何枚か入れる。電話番号はおぼえている。途中までは順調。しかし最後に「八」か「九」を回そうとして指が滑ってしまう。
「ああ、またやり直しか」とおもったところで目が覚める。
……という話は、今の若い人には通じにくいだろうか。

 電話をかけそこなう夢はプッシュホン(押しボタン式)になってからも何度か見た気がする。やっぱり焦って最後の数字を押し間違えてしまうのだ。

 わたしはスマートフォンや携帯電話を持っていないのでその夢は見ない。

 すこし前にパソコンのパスワードをおもいだせなくて焦る夢を見た。

 山梨県の石和温泉に宿を予約し、出かける準備をしている。
 宿の名前も場所も電話番号もすべてパソコンの中にある。パソコンを起動させないかぎりわからない。そのパソコンを起動させるパスワードがわからない。

 焦っても何の解決にもならない。焦っている時間ほど無駄な時間はない。

 焦る夢を見るときは何かやらなければいけないことを忘れていることが多い。それが何なのかおもいだせない。