京都二泊三日、古本屋と書店をかけあしでまわり、飲みっぱなしの六十時間。途中、寝たり食ったり河原でぼうっとしたりもした。連日、晴天。最高気温は三〇度ちかくなる。
二十二日は午後六時に六曜社で扉野良人さんと待ち合わせをしていたのだが、すこし時間があったので古本屋をまわっていたら、キクオ書店を出てちょっと歩いたところで、扉野さんとばったり会う。
六曜社に行ってコーヒーを飲んで、細い路地の奥のほうにある店でお酒を飲んで、木屋町通りのわからん屋でオグラさんのライブを見る。
四十一歳のオグラさんが、二十三歳の若いミュージシャンと共演する。年の差十八歳。オグラさんは彼らが生まれる前から人前で歌っていることになる。
二十三日に京都のまほろばでオグラさんと「オルガンとフルホン」というライブと対談をした。オグラさんは「単身赴任ツアー」で五日間、飲み続けている。
ライブはほんとうによかった……とおもう。そして「盛り上がらないトーク」とオグラさんの前ふりではじまったオグオギ対談は、オルガンの話もフルホンの話もせず、貧乏話と酒の話に終始した。マイクから離れるたびに「もっと近づかなきゃだめだよ」とオグラさんに注意される。
オグラさんとはじめて会ったのは、高円寺の南口の神社の前の公園だった。十年くらい前か。阿波踊りのときだったか誰かの誕生日会だったかは忘れた。その後、長年のご近所付き合いを経て初共演となった。
滞在中、扉野良人さんにはほんとうにお世話になりっぱなしだった。
二十六日は高円寺の古本酒場コクテイルで出版記念パーティー。
司会は石田千さん。石田さんの最初の単行本の『月と菓子パン』(晶文社)も中川六平さんが担当者だった。
お祝いの言葉とお酒とおいしいものをたくさんいだたいて、どうしていいのかわからなくなるくらいうれしくて、ずっと酒を飲んでいた。
喜びを表現するのはむずかしい。感謝の気持もそうだ。
いろいろありがとう。
狩野さん、おつかれさま。
最後は午前三時くらいまで部屋飲み。楽しかったです。
酒がすこしずつぬけて、日常がもどってくる。
まあ、日常といっても、本を読んで酒を飲んで現実逃避ばかりしているわけだけど……。
これから西部古書会館にいってこようとおもう。
(追記)
六月十日(日)に古本酒場コクテイルでオグラさんといっしょに「オルガンとフルホン」(午後七時くらいから)を開催します。
青ジャージ、800ランプ時代の曲も演奏してもらう予定なのでファンは必見です。
詳細はまた後日。