2008/07/09

若手気分

 池袋往来座の「外市」終了。今回も盛況。文系ファンタジックシンガーのピッポさんもおもしろかった。思潮社にいたこともあるらしく、『現代詩手帖』の尾形亀之助の特集号も担当していたとか。
 「外市」はどんどん新しい人が参加している。わたしも一年前は新人だったが、すでにベテランの気分だ(勘違い)。
 前回初登場の白シャツ王子には、早くも売り上げで追いぬかれてしまった。
 なんか時間の進み方がヘンだ。いつの間にか知らないうちに、いろいろなことが変わってゆく。

 たとえば、学校における部活動みたいなものか。ついこのあいだまで新入部員だったのに、いつの間にか後輩の面倒をみるようになる。
 自由業者(あくまでもわたしの場合)は、あんまりそうした役割がほとんど変わらず、気持の変化もない。

 これまで疑問におもっていたことの謎がとけた気がする。
 学生時代に遊んでいた友人が就職して、何年かぶりに会うと、なんか妙に貫録をついていて、戸惑っていた。なんだろうとおもっていたのだが、会社にいると、毎年新入社員がはいってきて、どんどん立場が変わっていくからなのだな。
 当たり前といえば、当たり前のことなのかもしれないが、そういう当たり前のことは経験しないと、なかなかわからない。
 二十代から三十代にかけて、自分より若いライターといっしょに仕事をする経験がほとんどなかった。五十代、六十代でも「中堅」という世界であり、十代後半から二十年ちかく出版の世界で働いていても若手気分だ。

 この何年かの停滞した気分というのは、あまりにも立場が変化しない生活に起因するものなのかもしれない。それがわかったところで、どうなるという話ではない。否が応でも自分を変えていかざるをえないところに身を置けば、変化せざるをえない。わたしはあんまりそういう場数をふんでいない。

 なんかだんだん愚痴っぽくなってきたので、今日はこのへんで。