2009/06/13

わめぞと仙台その他

「空想書店 書肆紅屋」で、上り屋敷会館で開催されたシークレットワメトーク「Take off Book! Book! Sendai!」の模様を公開。労作にして傑作(会場でものすごく集中しながら、紅屋さんがメモをとっていた姿が忘れれない)。

「一箱古本市」「ブックオカ」「ブックマークナゴヤ」「外市」といった一般参加型の古本イベントが出てくるまでの流れの話、向井さんの古本業界の現場報告(分析が鋭い)はいろいろ考えさせられた。

 その日、わたしも会場にいて、二〇〇二年十月にリブロ池袋&青山店でおこなわれた「本屋さんでお散歩〜『sumus』が選ぶ秋の文庫・新書100冊」フェアのことが語られ、懐かしくおもった。青空古本市の『古本共和国』に『sumus』同人が関わったのも同じころだったんですね。

 関係ない話をすると、ちょうどそのころ、結婚した。当時、定収入はないわ、貯金はないわ、この先どうなるんだという状態で、毎月、古本とCDを売って家賃を払っていた。一日二、三枚の原稿を書くと疲れて何もできず、この先、ライターとしてやっていけるのかと悩んでいた時期でもある。

『sumus』関係の話では、この年の秋、山本善行さんの『古本泣き笑い日記』(青土社)が刊行、岡崎武志さんが国立に引っ越し、あと年末に林哲夫さんの『喫茶店の時代』(編集工房ノア)が、大衆文学研究賞を受賞している。

 シークレットワメトークで、古本ヒエラルキーの変化の話を聞いていて、中央線沿線住民としては「おに吉」のことが抜けているかなともおもった。

 二〇〇〇年代以降、中央線沿線(とくに西荻窪)で新しい古本屋がどんどん開店しはじめたのも、今おもうと古本業界の変化の兆しかもしれない。当時はまったく気づいてなかったが。

 いろいろ記憶を補うために、火星の庭のホームページの二〇〇六年十月の「晩秋の東京行脚」(前編・後編・最終編)を読み返したら、当時の前野さんの行動力もすごい。
 秋の一箱古本市(写真に塩山さんらしき人が)、神保町の古書会館に寄って、次の日、海月書林があった荻窪の「ひなぎく」、その後、ささま書店(レジにNくんがいた)、高円寺の古本酒場コクテイル、それから荻窪のボーリング場に行って、わたしもそこに合流して、そのあと居酒屋で飲んだ。

 さらに次の日、早稲田の古書現世、経堂のロバロバカフェ、青山の古書日月堂とまわって、仙台に帰っている。
 まさに怒濤というかんじだ。

 あとワメトークで、人のつながりの源流みたいなものが、ほとんど南陀楼綾繁さんにつながるという古書現世の向井さんの話も印象に残った。

 わたしが向井さんと知り合ったのも南陀楼綾繁さんが主宰していた「ブックマンの会」がきっかけだった(とおもう)。古書現世には行っていたが、ちゃんと話をしたことはなかった。

……というわけで、BOOK! BOOK! Sendaiの告知を——。

BOOK! BOOK! Sendai × わめぞ from 東京 コラボイベント
古本縁日 in 仙台 〜〈わめぞ〉の古本・雑貨市〜

古本あり雑貨ありの古本縁日が東京から大移動して、仙台のブックカフェに初登場!マゼランと火星の庭に、「わめぞ」の古本と雑貨がドーーンと並びます。どなた様もたのしめる敷居のひくい縁日気分の古本市です。

■日時
2009年6月20日(土)〜21日(日)
■会場
book cafe 火星の庭  http://www.kaseinoniwa.com/
6/20 11:00〜20:00  6/21 11:00〜17:00
書本&cafe magellan(マゼラン)http://magellan.shop-pro.jp/
6/20 10:00〜19:00  6/21 11:00〜17:00
*2会場ともに入場無料(予約不要)
 

■こちらも併催しております!
武藤良子個展「みんな夢の中」
6月18日(木)〜7月6日(月) 会場・火星の庭

また6月27日(土)には、仙台のサンモール一番街で「一箱古本市」も開催します。
11:00〜17:00

問合せ先:杜の都を本の都にする会
BOOK! BOOK! Sendai http://bookbooksendai.com/
わめぞ http://d.hatena.ne.jp/wamezo/