みちくさ市、終了。この日、雑司ケ谷の旧高田小学校での書肆紅屋さんとのトークショーもありました。
『書肆紅屋の本』(論創社)と『活字と自活』(本の雑誌社)は、ちょうど同じ時期に刊行。紅屋さんのことは、ブログで知って以来、ずっとどんな人なのかとおもっていた。
本の話だけでなく、出版業界の分析が鋭い。
紅屋さんの本を読んで、はじめて書店のアルバイト、本の流通、出版社営業、編集などの仕事にかかわってきたことがわかった。古本関係を中心にした講演、イベントのレポートに定評がある紅屋さんだが、本人もすごく話上手だった。ビックリした。
トークショーの前に話したこともおもしろかった(和菓子屋だったおじいさんの話とか)。
お互い、十代後半から三十歳くらいまでの仕事のことを話す(それで時間切れ)。
わたし自身は、フリーライターをはじめたころの話、『sumus』に参加したころの話をした。
最初は雑誌の発送などの雑用からはじまって、人に紹介されるまま、何でもやっていた。二十代半ばから、仕事がどんどん減って、アルバイトをしながら書きたいものを書くようになって、今にいたると。
紅屋さんは、営業(販売)の仕事をしていたころは、ものすごく忙しく、一年通してほとんど休みがなかったらしい。書店以外の場所で売る機会が多く、各地のイベント会場をかけまわっていたそうだ。その経験が、紅屋さんのフットワークの軽さにつながっているのかもしれない。
みちくさ市は、第二会場(小学校の中庭)がいい雰囲気だった。紅屋さんとの打ち合わせ前に、ちらっとのぞくと、保昌正夫著『川崎長太郎抄』(港の人)があって、心の中で「わっ」と叫びそうになる。
ほかにも選び抜かれたかんじの本がずらっと並んでいた。
夜は高円寺のショーボートで、ももいろアゲハ、オグラ、アネモネーズ、ペリカンオーバードライブのライブを見る。
いいライブだった。飲み仲間で、ペリカンのベースのスズキマサルさん(ポテトチップスをはじめ、様々なバンドを遍歴)が広島に引っ越すことになり、そのお別れ会もかねたイベントだった。マサルさんは演奏もすごいのだが、楽器を持ったときの立ち姿がほんとうにかっこいい。とはいえ、これからもちょくちょく上京して、バンド活動は継続すると聞いて安心。
会場は超満員で軽い酸欠状態になる。
当然のように、打ち上げ、二次会。午前三時すぎに体力が限界になり、帰宅。仕事部屋にドラムの大嶽さんが泊る。