ひさしぶりに品川から京急の乗って横浜の黄金町。今月、オープンしたばかりの古本屋たけうま書房に行く。
駅からすぐの飲食店などの入ったショッピングセンターの二階。伊勢佐木町モール(古本屋がけっこうある)からもすぐだから、JRの関内から行くルートもありかなとおもった。
店内で一箱古本市、わめぞ関係者らと合流し、それぞれ本を買う。
わたしは開高健著『ずばり東京』(朝日新聞社)の上巻、三浦節子著『アメリカン・コミックスへの旅』(冬樹社)、河原淳著『絵の特技を生かそう』(実務教育出版)などを購入した。
今回、わめぞTVの「特集:たけうま書房」(http://www.ustream.tv/recorded/27813986)を見てから出掛けた。古本屋にかぎらず、これから店をはじめたいとおもっている人は一見の価値ありでしょう。
『古本の雑誌』の南陀楼綾繁さんの「一箱古本市店主『たけうま書房』の謎に迫る」もおもしろい。店主の稲垣さんは、わたしと同い年(一九六九年生まれ)で、大学卒業後、フリーターになって、色川武大を愛読していたことを知り、親近感がわいた。店の棚は、編集のセンスをかんじさせられる棚(なんとなく『話の特集』と昔の『宝島』っぽい)で、音楽、映画関係の本が充実している。
そのあと晩鮭亭さんの引率で横浜の中華街へ。水餃子と自家チャーハンがうまかった。ちょっと食いすぎた。
帰りの電車で河原淳の本をぱらぱら読んでいたら「あっ」とおもう記述が……。
《坂崎靖司くんという人から、五十七円の切手を貼った封筒が届きました》
封筒の中には『ホモ・ルーデンス』という一冊の詩集が入っていて、同封されていた手紙が紹介されている。
《この手紙がきっかけとなって、坂崎くんはぼくの助手となりました》
売り込み法やマスコミ処世術などについてイラストレーター向けのアドバイスもあり、欄外にはマニアックな一行情報(「六浦光雄が昭和十一年にはじめて『アサヒグラフ』に投稿したときのペンネームは六浦甚六であった」など)も。
河原淳の雑学コラムは、もっと評価されてもいいとおもう。