急に寒くなった。冬が近づくにつれて、気が滅入りがちになるのはいつものことだ。
腰痛持ちにはつらい季節である。
からだを冷やさず、疲れをためず、適度にからだを動かす。寝つけないときは葛根湯を飲む。予防策はそのくらいなのだが、どうにか春までのりきりたい。
どうしてもポテンシャルの低い身体で暮らしていくには、自分の心身をコントロールする必要がある。
ただし、無理せず、ケガせず、ということばかり考えていると、思考も保身に傾く。この問題をどうするかは、四十代の課題のひとつだ。
本多静六著『私の生活流儀』(実業之日本社文庫)の「眠りを深くするには」を読んでいたら、「やはりそうか」とおもったところがあった。
(……以下、『閑な読書人』晶文社所収)