この十年くらい、「行く/行かない」で迷ったときは、なるべく「行く」を選択することを自分に課してきた。そうしないと、どんどん動けなくなりそうな気がしたからだ。理想をいえば、わざわざ課さなくても自然に動けるようになりたいわけだが、そう簡単に一足飛びにはいかない。
二十八日(土)、Book! BooK! Sendai 10thは、土曜日の夕方から仕事が入っていたので行くかどうか迷った。迷った以上、行くことにした。
前日の金曜日、仕事のあと、夜、新幹線で仙台へ。事前に駅前のカプセルホテルを予約した。仙台に着いたのは午後九時すぎだったが、駅前からアーケードまで人でいっぱいだった。とりあえず、宿にチェックインし、風呂に入る。それから仙台っ子ラーメン、コンビニで酒を購入し飲んで、すぐ寝た。
カプセルホテルは二十数年ぶり。個室のドアの部分がロールカーテンなのはちょっと意外だった。すこし離れたところで寝ている人の鼾まで聞こえる。
朝、仙台駅のエビアンでモーニング。そこからBook! Book! Miyagi@こみち市の会場に向かう。仙台駅の東口のほうには行ったことがなかった。駅から会場までのあいだ、お寺がいっぱいあった。「仙台」の地名のもとになったといわれる千躰仏を祀る千躰仏堂の前を通る。
宮城、福島、秋田の店が出品——。『茂田井武の世界』(すばる書房)などを購入。
新寺五丁目公園で本、遊歩道(新寺小路緑道)に生活雑貨や飲食の店が並ぶ「新寺こみち市」との合同イベント。おこわを食べる。
午前十時開催で、会場にいたのは一時間ちょっとだったが、楽しかった。
そのあと喫茶ホルンと書本&cafe magellanに。行かないと仙台に来た気がしない。いつもは徒歩だが、時間がないので地下鉄に乗る。ザ・ビートニクス(高橋幸宏、鈴木慶一)の『偉人の血』(パルコ出版)を買う。造本がすごい。最初から頁が折れているところがある。わけがわからない。八〇年代の妙な空気がつまった本。
午後一時すぎの新幹線で東京に帰る。