今年は五月六日にコタツ布団を片づけた(四月以降、ほとんどつけていなかったが)。それから扇風機を出した。
十一月くらいから四月末あたりまでは押入に扇風機をしまい、コタツの季節が終わったら入替える——というのが我が家のルールなのだけど、どうでもいい話だな。
毎年同じようなことをくりかえしているようでいて世の中は変わっていく。
五十歳をすぎると過去の自分を更新していく感覚みたいなものがなかなか得られなくなる。それが老いってものなのか。
気力や体力の衰えもそうだが、一度体調を崩すと回復に時間がかかる。
若いころは寝てりゃ治るで乗り切っていたが、寝てるだけだと体力がどんどん落ちてしまうのである。だから休みながらも、すこしずつ体を動かして、筋力を維持していく必要がある。最初から体調を崩さないのが一番いいわけだが、それもむずかしいのである。
四月から五月にかけて、体調不良でいろいろ迷惑をかけてしまった。健康こそが礼儀作法の基本というのは山口瞳の教えなのだが、そのとおりだなと……。