2007/06/17

昼本市に行く

 毎月第三日曜日恒例の西荻窪(柳小路通り飲食街)の昼市に行ってきた。もちろん「昼本市」が目当てなのだが、飲んじゃうよ、ここにきたら。尾道ラーメンも食った。うまい。楽しいなあ、昼市。

 バサラブックスの福井さんにあいさつ。松本剛の『甘い水』(上下巻、原案協力/板垣久生・講談社)を手にとると、「これはいいですよ」と福井さん。もちろん買う。わめぞの絵姫・武藤さんに外市のチラシもらう。都電の絵、すばらしい。

 袋が破けそうになるくらい本を買ったけど、二千円ちょっと。
 夜、飲み屋でしか会ったことのない人と会うと、ぎこちなくなるのだが、それもまたよし。
 途中、退屈君と古本屋をまわってどんぐり舎でコーヒー。
 今日、買うかどうか迷いつつ買った本に『これからの家事』(主婦と生活社、昭和四十年)がある。
 生活のリズムがおかしくなったら、とにかく家事だ。この本の中に「アイロンのいらない布地をフルに使って労力を省く」と書いてあった。
 つねづねそういう布地の服がほしいとおもっているのだが、いまだにその見きわめができない。古着屋に行くとおじいさんが着ているような夏用の麻混の長そでのシャツを探す。似たようなシャツしか買っていないはずなのに、洗濯するとしわくちゃになるのとならないものがある。さらに似たようなシャツなのに、通気性のいいのとよくないのもある。

 シャツとズボンをどのくらい持っていればいいのか。昭和四十年の基準ではワイシャツは五枚(一枚は正式用)、ズボンは冬一着、春・秋・夏兼用が二着。下着は三枚(予備一枚)、靴下は六足と書いてあった。
 それくらいでやっていけるとおもうと、ちょっと勇気づけられる。

 それにしても昭和の家事は奥が深い。たとえば、しょうゆがカビたら脱脂綿でこすとか、みそがカビたら油でいためてダシをいれて鉄火みそにするといいとか、湿ったのりは天ぷら、カビた昆布も揚げて塩をふれば酒のさかなになるらしい。
 しょうゆ、カビがはえるのか。知らなかった。

 そんなわけで、家に帰ってから、さっそく洗濯をする。一時間でほぼ乾く。夜七時すぎ、ちょっと涼しくなったので、こんどは夜の散歩に出かける。
 あずま通りのいちども店内に入ったことのないお好焼屋の店先で持ち帰り用の豚モダンを買ってみた。これが、なかなか、いける。

 松本剛の『甘い水』は読んでいて苦しくなった。いや、まいった、すごいとしかいいようのない作品だ。読みおわって、三時間くらいたってもまだ余韻が……。最初の頁を読みかえして、またぞくぞくする。
 一九八八年にデビューして単行本は三作のみ。今年『甘い水』と『すみれの花咲く頃』が講談社BOXから復刊。ファンキー末吉原作の『北京的夏』も復刊される予定だそうだ。