2008/04/03

神戸倉敷京都

 昨日まで四泊五日の旅。
 神戸のサンボーホールの古本市は、最終日だったけど、大漁。今東光著『おゝ反逆の青春』(平河出版)、横井庄一著『明日への道 全報告グアム島孤独の28年』(文藝春秋)、田村隆一編『エスケープのすすめ』(荒地出版社)、薄田泣菫著『猫の微笑』(創元社、函付!)、坂田明著『笑うかどで逮捕する!』(晶文社)、遠藤周作著『ぐうたら生活入門』(未央書房)などを購入。『ぐうたら生活入門』は、単行本と文庫で中身がちがうことをはじめて知る。単行本には、園まり、安井かずみ、野末陳平、藤田小女姫、斎藤輝子、丸尾長顕の対談が収録されている。
 一箱古本市には、前衛詩関係の資料をたくさん出している人がいた。五年前に開催された三重県の伊勢市立郷土資料館の『詩人 北園克衛 生誕100年記念展』のパンフレットを買う。会場でBOOKONNの中嶋さん、北村知之さんを見かけたのでお茶を飲みながら雑談する。

 それから倉敷、蟲文庫。田中美穂さんとは初対面(共通の知人がいすぎて、そんな気はまったくしなかったが)にもかかわらず、閉店後、ウィスキーを出していただき、飲んでいるうちに、おもいのほか長居してしまう。

 翌日、岡山に行き、路面電車に乗って後楽園へ。ふだんはあまりしない観光というのをやってみようとおもったのだ。四十五分くらい楽しんだ。後楽園の反対側の奉還町商店街をぶらぶらし、そのあと倉敷で神田伯剌西爾の竹内さんと合流。竹内さんに美観地区を案内してもらうが、定休日のところが多く、再び、蟲文庫で飲み会になる。竹内さんは岡山出身で、蟲文庫の田中さんと同世代。しかも昆虫や爬虫類が大好き。ふだんはクールな竹内さんが蟲文庫のリクガメにメロメロになっていた。
 昨日あけてもらったウィスキー(たいへん高級なもの)のボトルをわたしと竹内さんでほとんど飲んでしまった。
 田中さん、すみません。ありがとうございました。

 それから前野健太さんのライブを見に、倉敷から京都へ。
 昼すぎ、扉野良人さんの家のお寺に荷物を置きに行くと、留守番の書生がいる。木屋町のライブハウス、UrBANGUILDで、働いているというトリイ君。Night Tellerというバンドをやっていて、テニスコーツや細胞文学などのサポート、自主レーベルも主宰している若者。彼の話がおもしろく、掘りごたつに座ったとたん、動きたくなくなる。
 ライブのために深夜バスで京都に来ているささま書店のN君とガケ書房で待ち合わせしていたのだが、お寺に来てもらうことに。
 さらに岡山で別れた竹内さんとも再び合流し、夕方、三人で六曜社に行く。店で偶然、薄花葉っぱのMさんと会う。

 まほろばの前野健太さんのライブは、客の年齢層がほとんど前野さんより年上で、しかもオクノ修さんが見に来ていたのせいか、前半、珍しく緊張していたみたいだったけど、徐々に立て直してゆき、後半は絶好調に。これもライブならでは醍醐味。でもN君が東京にいるときと同じ酔っぱらい方(寝るか、絡むか)だったので、京都にいる気がしなかった。
 その後、東京組(五人)、BOOKONNの中嶋さん、元高原書店のN君の先輩のYさん(大阪在住)らと扉野さんのお寺に宿泊。YさんとN君はひさしぶりの再会らしい。

 そしてわたしはYさんと明け方ちかくまで文学論争(?)をすることに……。

 扉野さん、ありがとうございました。扉野さんの晶文社から出る単行本は、四月中旬くらいには書店に並ぶそうです。