寒さに弱く、寝起がわるい。そのかわり睡眠時間はやたら長くなる。酒量も増える。外出するときは、ユニクロのヒートテックの長そでのシャツ(中に半そでのも着る)を着て、防寒仕様の靴をはき、耳まですっぽりはいる帽子をかぶり、さらに腰に温楽を貼って、葛根湯も飲む。文明の力を借りて、どうにかなっているかんじだが、こんな生活をしていたら、ますます脆弱になってしまうのではないかと心配だ。
池袋往来座の「外市」の翌日も、ほぼ一日寝ていた。充電期間というより、ほとんど冬眠状態である。
年末に買ったPSPの「ボナンザ」という将棋ゲームばかりやっている。
春になったらもうすこし元気になるとおもう。
ある古典を読んでいたら、「知恵ある者たちは知性のいとも心穏やかな僕たる意志の力」をもっているという文章があった。ヴィーコという十七世紀生まれの哲学者の書いた『学問の力』(上村忠男、佐々木力訳、岩波文庫)にあった一節だ。
古本屋通いをしていると、おそらく膨大な本を読んできて、いろいろなことを知っているとおもわれる年輩の人々が、人を突き飛ばしたり、いきなりレジで怒鳴りつけたりするような光景をよく見る。
知性によって自分を律する「意志の力」が足りない。
かつては自分を律したいとおもう気持があった。でもだんだん、無理をしないということに意志の力をつかうようになった。多少の不義理はいたしかたなしと諦めている。