飲み友だちの福田賢治さんが、雑誌『些末事研究』を創刊しました。A5版全60頁。400円。
内容
「1. トークショー【かくし念仏とグリーンマン】阿伊染徳美」
「2. 鼎談【俺の漫画】【地方と東京】荻原魚雷×河田拓也×福田賢治」
画家の阿伊染徳美さんのトークショーは、古本酒場コクテイルで行われた。岩手の「かくし念仏」の話が伝説や神話の体験者の証言を聞いているみたいだった(阿伊染さんの絵も日本の神話をモチーフにしたものが多い)。
かくし念仏は江戸中期、留守藩(岩手県水沢市)に起こった信仰で、信者は五十万人くらいいる。
江戸期には、キリシタンの集まりと誤解されて、弾圧されたこともあった。
《オレは「かくし念仏」において相当高い聖なる血をひいている人間なんだ。田舎へ行くと、オレの家を言うとあっと驚くよ、みんなね》
阿伊染さんは、教祖の一番弟子の子孫なのである。
思想の科学社から『わがかくし念仏』という本も出ている。
阿伊染さんはその後、イギリスに渡って、人間と植物が合体した「グリーンマン」の研究をする。
《ヨーロッパはキリスト教が広まったように見えるけど、うちの「かくし念仏」にもよく似ているんだけど、信じていれば天国に行けるんだ。それで、あちこちに教会を建てる。建てる時に、このグリーンマンを石で彫っているけど、魔除けなのよこれ。(中略)でも考えてみれば、キリスト教以前の原始的宗教なわけよ、グリーンマンは》
第2部の鼎談では、河田拓也さんと福田賢治さんとわたしが漫画の話と地方の話を収録しています。
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