質より量か、量より質か。ビジネス書を読んでいると、量をこなさないと質は高まらない——という意見をよく見かける。
齢をとると量をこなすのがしんどくなる。諦めも早くなる。五年十年かけて、じっくり何かひとつのことに取り組むのはむずかしい。遅々として上達しないと、すぐ面倒くさくなる。
面倒くさくならず、飽きずに続けられるものが、ほんとうに好きなものだろう。
そういう意味では、わたしは料理が好きなのかもしれない。毎日、何かしら作っている。外食しても弁当買っても誰も文句はいわないがつい作ってしまう。
ふとおもったは自分が料理をするのは冷蔵庫(冷凍庫)の中身を減らしたいからではないか。肉や野菜を買う。小分けにして冷凍する。冷凍庫がぎゅうぎゅう詰めになる。食材を消費するために料理する。とくにストックがあるのにダブって野菜を買ってしまったとき、もっとも料理熱が高まる。
量に動かされている。カボチャが減らない。