2018/11/23

四十九歳

 先週の土曜日、滋賀(草津宿など)をまわって京都へ。古書善行堂の隣のゴーリーの一箱古本まつりに顔を出し、夜はアフリカ音楽の店(?)で東賢次郎さんのDJ。知らない曲ばかりだったが、おもしろかった。
 高松から『些末事研究』の福田さんも来て、東さん宅に宿泊し、朝から座談会。

 そのあと翌日は岐阜をまわって郷里の家へ。岐阜と三重を結ぶ美濃街道も気になる。三重にいたころは滋賀も岐阜も地理上の距離よりも遠く感じていたが、今は近くおもえる。帰りはJR中央本線。恵那を歩いて塩尻に泊る。

 火曜日、旅行から帰ってきてパソコンが不調というか、メールの調子がよくない。
 コンピュータのおかげで便利になった分、不具合になると、いろいろな仕事が滞る。不具合の原因がわからないのも困る。

 ただこれまでのメールの不具合は、プロバイダー側が原因のことが多かった。焦っても仕方がないので飲みに行く。日付が変わったら、送信できるようになっていた。

 今月の中公文庫、大岡昇平著『小林秀雄』、武田泰淳著『新・東海道五十三次』——カバーデザインが渋い。『新・東海道五十三次』は、増補新版で自作解説、武田花の書き下ろしエッセイが新たに収録されている。旧版を持っていても買って損はないとおもう。
 もともと好きな本だが、街道旅行をはじめて以来、『新・東海道』のおもしろさは格段に増した。武田泰淳の父は愛知県と三重県の県境のあたりの生まれと知る。いつか歩いてみたい。
 先月刊行された井伏鱒二著『七つの街道』(中公文庫)と『新・東海道五十三次』を読み比べるのもおすすめだ。

 どちらも思索と観察に「癖」がある。「街道文学館」は泰淳の『新・東海道』方式(地名を並べる)を真似した。

 今週、四十九歳になった。大人の休日倶楽部の入会資格の年齢まであと一年。待ち遠しい。