十月。今年もあと三ヶ月。例年通り、十二月になったら「冬眠」モードに切り換える予定だ。
衣替えの洗濯、布団カバー、毛布も洗う。
毎日新聞の日曜版で連載していた「雑誌のハシゴ」は九月二十七日が最終回。「巷の好奇心」「そのほかのニュース」とタイトルを変えながら、夕刊、日曜版で二〇〇〇年一月から二十年以上続いた連載だった。
雑誌関係の大量のスクラップをすこし整理したい。
十月七日(水)から毎日新聞の夕刊で「ラジオ交差点」というラジオのコラムを週一で連載することになった。急に決まった話で今ちょっとバタバタしている。
今日、金曜日だけど、西部古書会館の古書展が開催していた。『写真集 浜島の昔と今 百景』(浜島町教育委員会、一九八九年)を買う。「五か村合併100年・町制施行70周年記念」と記されている。こんな写真集があったとは知らなかった。
浜島は母の郷里でわたしも物心つく前から毎年夏になると祖母の家に行っていた。
祖母の家は水産試験場のすぐそばにあった。水産試験場は明治三十二年に創立されたものだったらしい。近くには堤防もあり、そこでよく釣りをした。
昔は平和劇場という映画館があったが、一九七六年にスーパーマーケットになった。わたしはスーパーの記憶しかない(その記憶もぼんやりしている)。
明治三十四年建築の浜島座という芝居小屋もあったそうだ。けっこう大きな芝居小屋だ。岩崎商店街の古い写真には人がたくさん映っている。江戸時代から続く船宿もあったようだ。もちろん記憶なし。
かつての浜島は芝居小屋や映画館があり、漁業が盛んで複数の造船所を有する豊かな町だった。母からは戦後の苦労話ばかり聞かされていた。母の父は四十代前半で亡くなっている。大工だった。
海をはさんだ向いにはポプコン(ヤマハポピュラーソングコンテスト)の発祥の地として知られる合歓の郷もある。
浜島には四十年くらい行ってない。鳥羽は何度か行っているのだが……。