2022/04/24

積ん読生活

 気温の変化が激しい。一昨日(二十二日)、昨日(二十三日)と都内は二日連続の夏日だった。そろそろコタツ蒲団をしまいたい。

 高円寺の出版社・有志舎のフリーペーパー『CROSS ROAD』(vol.12)ができました。わたしの連載「追分道中記」は「内藤新宿と酒折」——甲州街道と青梅街道の話を書いた。ここ数年、山梨が好きになって、酒折から石和温泉あたりはよく歩いている。

 長年、文学(主に随筆)に偏った読書をしてきたけど、四十代後半から歴史や地理の本を読むのが楽しくなった。歴史にせよ地理にせよ、本を読んでいるだけではなかなかわからない。一つ知ると三つ知らないことが浮上する。そのくりかえしである。街道の場合、きちんと調べはじめると記紀神話や古代史の時代まで遡ってしまう。「東京」なんて江戸以前は何もなかったくらいの印象(偏見)だった。でもちょっと近所を歩いているだけでも鎌倉、平安どころか、縄文の史跡がある。時間がいくらあっても足りない。キリのない世界のどこを切り取り、焦点を当てるか。そろそろその絞り込みの作業をしたほうがいいのかもしれないが、あと五年か十年は闇雲にやりたい気持もある。

 土曜午後三時ごろ、西部古書会館。寝起きで頭がぼーっとしていたが、古書案内処の棚でスイッチが入る。『井伏鱒二文学碑序幕記念 井伏鱒二郷土風物誌』(井伏鱒二在所の会、一九九五年)、『特別展示 追悼井伏鱒二』(早稲田大学、一九九四年)、『高知県立文学館開館10周年記念特別企画 清岡卓行追悼展』(高知県立文学館、二〇〇七年)など、文学展パンフを十数冊。おそらく元の持ち主は同じ人(井伏鱒二と付き合いのあった文芸誌の編集者)かもしれない(招待状のハガキもはさまっていた)。

 二週間前の大均一祭で買った本もそのままになっている。未読の本がたまりまくる。