六日(木)、急に気温が下がる。十二、三度だったか。前日までは半袖の人をけっこう見かけた。冷えと疲れが、心身に及ぼす影響は個人差がある。「寒暖差疲労」と呼ばれる症状も千差万別だが、気温の変化によって体調だけでなく情緒が不安定になることもある。
日付が変わる深夜〇時、頭がまったく回らなくなり、貼るカイロの力を借りた。十月上旬にカイロを貼ったのはじめてかもしれない。夏用の肌掛けではなく、掛け布団を出す。
心や体は天候にわりと左右される。
日々の食事も細かく検証していけば、自分のコンディションとの関連が見えてくるかもしれない。肉を食ったら元気になったみたいなことは誰にでもあるだろう。様々な過不足が不調の原因につながっている。アルコールやカフェインの摂りすぎ、ビタミンや鉄分が足りない——栄養学が万能とはおもっていないが、バランスのいい食事の効能はあなどれない。不調がやや不調くらいにはなる。不調とやや不調の差を言語化するはむずかしい。
夕方、西部古書会館。木曜から開催だった。前の週の古書展が三日前くらいに感じる。しかし週一回のビンや缶のゴミの日はそんなふうに感じない。不思議である。九〇年代の『東京人』のバックナンバーなどを買う。ここのところ、古書会館に行くたびに昔の雑誌を二、三冊ずつ買っている。すこし前に九〇年代の『シティロード』も何冊か買った(文字が小さくて読むのに苦労した)。
自分が生まれる前の明治・大正・昭和の写真集などもたまに買う。昔の街道や川の写真を見ていると、今はどうなっているのか確かめに行きたくなる。
弱っているときは自分の過去や現在より、自分の知らない世界に浸るほうが精神衛生によい——と中年以降に学んだ。現実逃避ともいう。