金曜日、午前中にちょっと仕事して、午後、コタツ布団を洗濯する。毎年だいたい十一月初旬からコタツ生活に入る(翌年の五月の連休くらいまで)。コタツ布団を出し、押入の空いたスペースに扇風機をしまう。急に寒くなったり、暑くなったり、気温の差の激しい四月、十月はしんどい。
晴れの日一万歩、雨の日五千歩を目標にしていたが、天気は関係なく五千歩にした。万歩計は外出時にしか持ち歩かない。雨の日でも外に出て歩く。家にこもらないことに意味がある。
この日、中野まで散歩した。中野〜高円寺間の線路沿い(北)の駐輪場がなくなり、道の雰囲気が変わる。中野も高円寺も工事中だらけ。
前日のプロ野球のドラフト会議、新入団の選手のことなどを調べているうちに日付が変わる。
阪神ファンの知り合いに「ヤクルトのドラフト二位の選手はいいですよ」と教えてもらう。
土曜日、昼、西部古書会館。古本案内処の本(小沢信男、高木護の署名本)を買う。小沢信男と高木護の二人は一九二七年生まれ。高木さんは九十二歳、小沢さんは九十三歳で亡くなっている。
家に帰って部屋の掃除をしてコタツ布団をセットする。薬局で貼るカイロを一箱(三十枚入り)買う。
《私には私だけのことしか言えないが、私は普通で、平穏で、適当にろくでもなく、適当に人を愛せば、それでよく、それができればありがたいことだと思っている》
《平穏は運に恵まれないと維持できない》
古山高麗雄の「運のまにまに」の言葉(『反時代的、反教養的、反叙情的』ベスト新書、二〇〇一年)。
平穏とは何か。運とは何か。そんなことを考えているうちに一日が過ぎる。いい一日だった。