大晦日はぷらっとこだまで京都、そのまま恵文社一乗寺店(古本市開催中、同社の『みんなの古本500冊』にわたしも執筆)に直行。そのあと河原町の六曜社を経て、扉野良人さんとUrBANGUILDというライブハウスで、ふちがみとふなと、薄花葉っぱも出演している年越しライブを見た。途中、餅つき大会があったりして、楽しかった。
元旦は、下鴨神社に初詣。近鉄電車で三重に帰省。両親の住む三日市というところは無人駅で、わたしが上京したころはまだ田んぼと畑ばかりの町だったのだが、いつの間にかマンションや家の密集地になっている。
地元にはハンターとアイリスというショッピングセンターがあった。しかしアイリスは昨年で閉店してしまった。ベルシティという巨大ショッピングモールができた影響だろうか。アイリスにはオンセンドという激安の衣料品があって、帰省すると、いつもそこで靴下やパンツを買っていたので、残念である。
ハンター内のえびすやでかやくうどんを食って、ボンボンという喫茶店でコーヒーを飲んで、スーパーサンシで田舎あられとコーミソースを買う。ハンターでは、リサイクル市場(だったか?)で古本も売っている。ただし、巻数の多い漫画のバラ売り、あとハーレクインロマンスといった品ぞろえでこれといった収穫はなし。あいかわらず、古本不毛地帯であった。
散歩中、父が近所に住んでいるブラジル人の若者に挨拶している。父の働いている自動車の下請け工場では半数ちかくが、ブラジルやアルゼンチンからの出稼ぎらしい。その工場の同僚なのだそうだ。
母からは「お笑い芸人のアンジャッシュに会ったら、サインをもらっといて」と頼まれる。
所属プロダクションの人力舎は高円寺にあるのだが、たぶん会わないとおもう。
翌日は妻の親族一同が集まる静岡へ。イカめしを食いすぎて苦しくなる。
三日の夜、東京に戻り、「外市」の値付け作業をする。今回は七〇冊くらい。
四日の昼に立石書店の岡島さんとリコシェの阿部さんが本をとりにきてもらう。
この間、中村光夫ではなく、橋本治の『ロバート本』と『デビッド100コラム』(いずれも河出文庫)を再読した。「書き下ろし」のコラム集。
中村光夫の本で「文明批評」という言葉に出くわしたとき、今の日本でそういう仕事をしている小説家は、橋本治ではないかとおもった。
新刊の『日本の行く道』(集英社新書)で、超高層ビルを壊せという話が出てくるのだが、『デビッド100コラム』の「あの頃空は広かった」でも「私は十代からこっち、空が狭いことに慣らされている。視野を建物に塞がられることに慣らされている。空が広いことをよいと思うのは、郷愁でしかないのかもしれない。郷愁で現在を否定するのはバカである。にもかかわらず、私は、やはりビルの一つや二つブチ壊した方がいいと、明確に思っている」とすでに書いている。
この単行本は一九八五年刊である。
というわけで、今年初の「外市」の告知をします。
「外、行く?」
第6回 古書往来座外市 〜わめぞ初詣〜
■日時
2008年1月5日(土)〜6日(日)
5日⇒11:00〜20:00(往来座も同様)
6日⇒11:00〜17:00(往来座も同様)
■雨天決行(一部店内に移動します)
■会場
古書往来座 外スペース(池袋ジュンク堂から徒歩4分)
東京都豊島区南池袋3丁目8-1 ニックハイム南池袋1階
http://www.kosho.ne.jp/~ouraiza/
■参加者
▼メインゲスト
聖智文庫(大棚 藤沢)/にわとり文庫(大棚 西荻窪)/海月書林(on line 荻窪ひなぎく内)
▼スペシャルゲスト
嫌記箱(塩山芳明)/文壇高円寺(荻原魚雷)/BASARA BOOKS(吉祥寺)/ふぉっくす舎/伴健人商店(晩鮭亭)/こまものや/兎角書堂+オホンゴホン堂/他、お客様オールスターズ(朝/Y‘s/N‘s/さとみの本)
▼わめぞオールスターズ
古書現世(早稲田)/立石書店(早稲田)/藤井書店(吉祥寺)/m.r.factory(武藤良子)/旅猫雑貨店(雑司が谷)/リコシェ(雑司が谷)/ブックギャラリーポポタム(目白)/琉璃屋コレクション(目白 版画製作・展覧会企画)/ぶくぶっくす(buku・池袋)/貝の小鳥(目白 紹介ページ)/退屈男(名誉わめぞ民)/古書往来座(雑司が谷)は店内にて「中、入る? 外市記念 特選新入荷」を開催予定
▼「本」だけじゃないのです!
刃研ぎ堂(包丁研ぎ)/古陶・古美術 上り屋敷(会場では特選ガラクタを販売)
■主催・古書往来座 ■協賛・わめぞ
■特報
・林哲夫さんの原画販売します!(聖智文庫さん取扱い)
・聖智文庫さん開店10周年記念目録「ぶらりしょうち 第2号」申込み用紙配布
・海月書林さんが御参加決定
・古書往来座は店内にて中市を