まもなく、マイケル・ルイスの新刊『かくて行動経済学は生まれり』(渡会圭子訳、文藝春秋)が刊行。ダニエル・カーネマンとエイモス・トヴェルスキーというイスラエルの天才(変人)心理学者の本ですね。
今年刊行された海外ノンフィクションの(わたしの)ベスト1候補のジョシュア・ウルフ・シェンク著『二人で一人の天才』(矢羽野薫訳、英治出版)にも、カーネマン&トヴェルスキーの話がすこし出てくる。ダニエル・カーネマンは『ファスト&スロー』(ハヤカワ・ノンフィクション文庫)が日本でも話題になったけど、トヴェルスキーが生きていたころは、その影に隠れていた時期もあった。
行動経済学は、経済のみならず、政治、スポーツや芸術などの分野にも大きな影響を与えている。人間は間違える――なぜ間違えるのか。正確な判断を鈍らせる「認知バイアス」を解き明かそうとしたのが、カーネマン&トヴェルスキーのコンビである。早く読みたい。