土曜日、西部古書会館、大均一祭の初日。十四冊。満腹。ではなく、満足。夜、仙台から上京中の高橋創一さんと三軒ハシゴ。
月曜日、ささま書店、象のあし書店、Title。象のあし、半額セール中だった。Titleで阿佐田哲也著『三博四食五眠』(幻戯書房)を買う。帯に「色川武大 単行本・全集未収録随筆集 近日刊行」とある。これは愉しみ。
電車で田辺聖子著『老いてこそ上機嫌』(文春文庫)を読む。田辺聖子より箴言集を刊行している作家はおもいつかない。
《若さ・美貌・才気などというのも、一生持ちつづけて終点へ到着できるといちばんいいのだが、こういうのは、わりと早く乗り換えの駅がくる、またこういうのに乗ってる人ほど、乗り換え駅に気付かないのだ》(『乗り換えの多い旅』)
若さが武器になる期間は短い。
田辺聖子のエッセイだと『星を撒く』(角川文庫)と『乗り換えの多い旅』(集英社文庫)が好きだ。田辺聖子の箴言集もこの二冊からの引用が多い。『乗り換えの多い旅』は、一九八〇年代後半に『暮しの手帖』で連載していた。『暮しの手帖』の連載は『死なないで』(文春文庫)もそうだったかな。今、いろいろな作家の四十代から五十代にかけての随筆が気になっている。