ドラフトから一夜……と書いてからさらに一夜。毎年のことだが仕事がまったく手につかない。昔、プロ野球のドラフト会議は十一月の下旬(二十日前後)に開催されていた。ペナントレース中のドラフトには違和感がある。
今年ひいきの球団は四分の一のクジを外し、二分の一のクジを当てた。ドラフトの答えが出るのは三年後、五年後。当たりクジがそうでもなかったり、外れ、もしくは外れの外れで入団した選手が大活躍したり……。下位で入った選手がチームには欠かせない選手になることもある。指名順位がその後の野球人生に影響することもあるが、入団してからがほんとうの勝負なのだ。
ドラフトの直後、専門誌が各球団に点数をつける。何年後かにふりかえると、当たったり当たってなかったり、正解率は三割未満という印象だ。
即戦力か素材か。そのときどきのチーム状況にも左右される。さらにいうと、スカウトの人たちは記録(数字)には表れない人柄や練習態度なども考慮し、選手を選ぶ。よい選手であってもチームの補強対象から外れていれば指名しないことはよくある。 野球にかぎらず、うまくいかなかったおかげでよい結果が出るということはよくあることだ。そのときはよくても五年後十年後どうなるかはわからない。二分の一のクジの行方すら予見できないと考えると、未来なんてわからなくて当然である。