2009/07/10

8月のライオン

 若手のお笑い芸人がわからなくなってきている。齢かもしれない。
 テレビを見ていて、おもしろかったとおもうものが、あんまりウケてなかったり、まったく笑えなかったネタが会場その他で盛り上がっていたりすることも多くなった。

 ザ・イロモネアを見ていて、もやもやした気分になって、その原因をさぐろうとインターネットを検索していたら、チャルさんという人の「8月のライオン」というブログにたどりついた。

 素晴らしいの一言。我を忘れて読みふけってしまった。
 わたしが雑誌の編集者だったら、すぐスカウトしたい。

 観察が細かくて的確、文章に芸がある。軸もぶれない。深い。

 「オードリーの若林の試練」だけでも読んでみてほしい。

《オードリーは、とにかくインパクトのあるボケの春日に、トークができて仕切りもできるツッコミの若林という、最近珍しいほどの王道路線を突っ走っているコンビです。遅かれ早かれ、大きな番組のレギュラーになったり、深夜の冠番組を持つことになると思います。
その時に成長しなければならないのは、やはり若林です》

《これから先、オードリーが大きい仕事を任されていくにつれ、若林にはものすごくたくさん勉強しなければならないことが出てくると思います。ツッコミの人は売れてからの方が成長を強いられることが多いのです。浜ちゃんだって上田だって名倉だって、自分の相方だけを相手にしていた時よりもはるかにたくさんのことを求められて、それに応えるための努力をして、今の地位を得ているわけです。爆笑問題の田中は…田中のままでMCをしているような気がします》

 オードリーの若林を論じ尽くした、ほんとうに愛のある批評だ。決められた枚数(八百字か千字くらいの)のコラムも読んでみたい。