2010/08/14

京都・倉敷

 八月十日(火)、午後の新幹線で京都。恵文社一乗寺店で京都新聞の記者と待ち合わせ、すぐ近所のつばめという店で取材を受ける。
 そのあと下鴨神社そばのユーゲで『活字と自活』の出版記念会(?)というか、ゆるい飲み会。扉野良人さんに『活字と自活の過日』というカラーコピーの小冊子まで作ってもらった。

 二〇〇〇年に岡崎武志さんの紹介で『sumus』の同人になり、以来、京都にしょっちゅう行くようになった。

 辻潤が縁で知りあった扉野さんとも京都で再会した。
 ひさしぶりに会って、わたしは尾崎一雄、扉野さんは川崎長太郎を愛読していることがわかり、私小説話で盛り上がった。
 小冊子には、高円寺の飲み屋で終電をなくし、学生時代の扉野さん(当時は本名だった)がわたしの下宿に泊ったときのことが記されていた。
 その日の記憶がないとあったが、たしか尾形亀之助の話をした……ような気がする。京都に帰る直前くらいだったせいか、まだ東京にちょっと未練があるようなかんじだったことをおぼえている。

 会には、岡山からカメラマンの藤井豊さん、東京からは神田伯剌西爾の竹内さんもかけつけてくれた。
 薄花葉っぱの即興ライブもあった。楽しい時間だった。
 藤井さんと扉野家に泊る。深夜、いっしょに銭湯に行って、帰り道、軽トラックを改造したあやしいラーメンの屋台を見つけ、道端でラーメンを食べた。

 翌日、下鴨の古本まつり。いろいろ収穫あり。そのあと藤井さんとレンタサイクルを借りて、出町柳散策。ガケ書房と古書善行堂に寄る。善行堂、本が増えている。ビックリ。ものすごく珍しい写真集を見せてもらう。

 自転車を返して岡山へ。わたしは京阪から阪急に乗り換え、私鉄で神戸に寄りたい。藤井さんは青春18きっぷで岡山に行きたい。京阪の四条で別行動、倉敷の蟲文庫で待ち合わせすることにする。
 三ノ宮のから元町のガード下を通って、喫茶店で休憩して海文堂書店に寄る。

 倉敷の蟲文庫に着くと、武藤ボエー画伯、日焼けサンダル王子、ネギっちょが宴会中。しばらくして藤井さんが合流。「曇天画」開催中のせいか、曇りのち雨。
 飲みながら、しきりに「倉敷にいる気がしない」とぼやきあう。
 そのあと蟲さんの家で合宿。ひとりでひじき一皿食ってしまう。

 翌日、駅前のラーメンからうな丼までやたらメニューの幅が広い居酒屋で昼酒を飲む。
 倉敷駅の改札前で万歳見送りをされ、郷里の三重へ。