日曜日、ペリカン時代で『活字と自活』の出版記念の飲み会を開いてもらう。
数日前に、あまりにもアバウトな段取りに気づき、古書現世の向井さんに「開始時間に来る人が誰もいないかもしれないから、来て」とお願いする。カウンター席が埋まったときは、ほっとした。
代理人の方から下坂昇先生の版画もいただいた。
今、本棚の前に飾っている。
十年くらい前にペリカン時代の増岡さん、原さんと知りあい、中央線界隈のミュージシャンと知りあい、いろいろな飲み屋を教えてもらい、ものすごく濃密な時間をすごした。
当時、朝から飲んでいた店もなくなったし、いっしょに飲んでいた友人もそれほど頻繁には会わなくなった。
『活字と自活』の中には、藤井豊さんの写真といっしょに、そのころ書こうとして書けなかった文章もけっこう入っている。
翌々日、仙台へ。この日、三十五度の猛暑だった。東京から補充本を二十冊くらい持っていったので、汗だくになる。
夕方、18きっぷで来た藤井さんが合流し、仙台の繁華街を散歩する。
夜、book cafe 火星の庭で宴会。
次々と酒と料理が出てきて、楽しく酔っぱらう。
打たれ強くなるにはどうすればいいのかと質問され、うろおぼえなのだが、何をしてもよくいわれたり、わるくいわれたりするし、それは避けようとおもっても避けられないことだから、自分がいいとおもうことをやり続けるしかないというようなことを話した。
といいつつ、打たれ強くなればなったで、無神経だ、鈍感だ、といわれたりするわけで、打たれ弱い人は、むしろ弱さを武器にする方法を考えたほうがいいのではないかともおもった(もちろん簡単ではないけど)。
前野家にはお世話になりっぱなし。藤井さんも仙台を気にいり、次の日、塩竈と松島に行ったらしい。