ジョージ・ミケシュ(マイクス)の本に「幸福は——議論されつくした人びとの夢であるが——、(極端で稀少な場合をのぞき)運命とはあまり関係がない。それは、すべてみなさんの満足する能力によるものなのだ」とある。『不機嫌な人のための人生読本』(加藤秀俊監訳、ダイヤモンド社、一九八六年)の「客観的な目」に出てくる言葉だ。どうすれば「満足する能力」は身につくのか。
他人と自分を比べない。過去を引きずらず、先のことを心配しすぎない。自分の理想像を高くしすぎない。そんなところか。いや、もっと熟慮したほうがいいテーマかもしれないが、考えすぎると幸せが遠ざかってしまう気もする。
世の中、不満を探せば無限にある。満足と不満の割合はどのくらいの比率が適切なのか。