今年もあとすこし。仕事、終わったんだか終わってないんだが、すでに来年しめきりの原稿を書きはじめている。
くらもちふさこの『花に染む』の八巻を読んでいたら、近鉄の名古屋駅から宇治山田駅に向かうシーンがあった。近鉄の特急が漫画で描かれているのを見たのは、はじめてかもしれない(他にもあるのかなあ)。車内で食べているのは天むす弁当か。この巻には同じ花染町が舞台で登場人物が重なっている『駅から五分』も収録されている。昔からひとつの町に暮す人々が交錯する物語が好きだ。
世田谷ピンポンズさんが高円寺に来て、コクテイル、ペリカン時代をハシゴ。ヨコイタカヒロさんの展示を見る。今回はジャズをモチーフした墨絵なのだが、墨のにじみもふくめて、計算できる部分と計算できない部分が絶妙に混ざり合っているかんじがおもしろかった。
さらに飲んでいたら、ペリカン時代の増岡さんがヨコイさんの展示を見に来る。こういう日があると高円寺にいてよかったとおもう。
自分が選んだ町に住み、自分が選んだ仕事をする。自分の生き方を自分で決めたかった。それ以外のどんな生き方をしたとしても、うまくいかない自信があったからだ。
どの卵を買うかで悩むひまがあったら、とりあえず、卵を買って、それをどう料理するかで悩んだほうがいい。……という言葉が天啓のごとくひらめいた。今、酔っぱらっている。