2017/04/24

一段落したので

 ゴールデンウィーク進行を無事クリアした。
 期日を守り、きっちりできることをやる。地味だけど、その積み重ねが、ささやかな生活の維持につながる。

 一枚の絵をある人は一筆書きのようにさらっと描く。ある人は何ヵ月もアトリエにこもって描く。
 どちらがいい絵になるか。それはわからない。絵の価値は、作業時間に比例しない。

 文章も苦労して書いたからといってよくなるとは限らない。
 そのときどきの調子もふくめて、出来不出来を左右する要素はいろいろある。
 いつだって時間が足りない。予算も足りない。足りない中で何をどうするか。そこが零細自由業者の腕の見せどころ――といいたいけれども、何をやるにしても、自分自身の容量不足を痛感する。
 何の制約もなく、心のおもむくまで、やりたいことができるならそうしたい。でも、そうなったら、ひたすらだらだらしてしまう気もする。適度なストレスは、何かしたい、今の状況を変えたいとおもうきっかけになることが多い。その加減がむずかしい。
 一晩中、自問自答していたことを友人に喋る。なかなかまとまらなかった考えが伝わる。嬉しくなる。それで「もういいや」と気がすんでしまい、その先を考えなくなる。二十代のころ、そんなことがよくあった。

 今、ある本(ノンフィクション系の邦訳書)を時間をかけて読んでいる。テーマは昔からわたしも興味を持っていたことなのだが、そのことを「研究」しようとはおもわなかった。……やっぱり、考えているだけではダメなのだな。読み終えるまで書名は伏せておく(とくに理由はないのだが)。